文部科学省は4日、問題のギョーザを製造した天洋食品(中国河北省)製の冷凍食品を、07年11月〜今年1月に学校給食で使っていた国公私立の小中学校や幼稚園などが、少なくとも606校あると発表した。緊急調査の同日午後9時現在の中間集計で、使用実績は今後も増える見通し。千葉、兵庫両県で中毒事件の原因となった2種のギョーザを使用した学校はなく、健康被害の報告はなかった。
調査は、学校給食を実施している全国の国公私立小中学校や幼稚園、特別支援学校など計4万1532校を対象に実施した。
全体の1.5%に当たる606校がロールキャベツや豚肉ピカタを使用。内訳は▽国立2校▽公立558校▽私立46校だった。使用実績が確定したのは28道県だけで、その他は調査中。北海道116校▽千葉95校▽愛知58校が多かった。山形、三重など8県は使用していなかった。
文科省には07年11月以降、食中毒の報告が2件あったが、いずれもノロウイルスによる食中毒だったという。
公立558校のうち、複数学校の給食を調理する共同調理場で使用していた学校は456校で、自校の給食だけを調理する単独調理場で使用していた学校102校を上回った。文科省は「健康被害がなく安堵(あんど)している。学校給食は約1100万人が食べており、今後も安全確保に気を引き締めていく」と話した。【高山純二】
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