(cache) ネットゲリラ: お釈迦さまは朝鮮人

お釈迦さまは朝鮮人、というんだが、なんだかねぇ、マグロの一本釣りの仕掛けでシラス獲ってるような騒ぎで、もはや誰も食いつかないようなんだが、HEAVENさんちの記事です。

成均館大学歴史学系が報じたところによると、紀元前700年頃、朝鮮半島の最南端、今でいう済州島付近で暮らしていた朝鮮人の一部は、この時代すでに遠洋への航海術に長けており、ここから日本に渡った者が日本文化の一角を形成、東南アジアに渡った者が仏教文化の礎をつくったとのことだそうです。

くわえて東南アジアの考古発掘調査から、この地に渡った朝鮮人がその後、紀元前650年にはマラッカ海峡まで達したことを示す資料も見つかったそうです。
マラッカ海峡にたどり着いた朝鮮人は、ここで世界で初めて「季節風」の存在を発見、それを利用してインド洋を横切り、現在のバングラディシュに到着しました。

いっぽうネパールでの調査から釈迦族の生活様式にはインドの文化よりも東アジアの影響が顕著で、梵字の原型は朝鮮文字が異体化したものと考えられるものも多いところから、
釈迦牟尼の起源は韓国の血統をもつと充分に推測できるとしています。

済州島の漁民というのは、以前にも書いたんだが、独特の生活様式を持っている。朝鮮で潜水漁をするのは済州島だけだし、そもそも中世には彼らは「倭人」と呼ばれ、朝鮮の言葉が通じない人たちだった。沖縄、紀伊、伊豆、房総などを結ぶ黒潮ハイウェイの住人なのだ。で、海流に乗ってあちこち移動するので、あちこちに痕跡を残している。そこら辺を強引につなげてバングラデシュに結びつけ、更に根拠もなしに「梵字は朝鮮文字」とか時代を無視した結論に持っていくあたり、おいらのサイトより酷いゆんゆんぶりなんだが、ちなみに成均館大学というのは韓国で最古の大学と言われる名門だ。

成均館大学校（ソンギュングァンだいがっこう、英称:Sungkyunkwan University）は、ソウル特別市鍾路区に本部を置く大韓民国の私立大学である。1946年に設置された。大学の略称は成大。

こんなゆんゆん学説発表するくらいだからダメダメなのかと思ったら、そうでもないらしい。こんなNEWSもあるんだが、2002年には東京大学の教授が、東大を辞めてこの大学の教授に赴任したりしているわけだ。

　宮島教授は日帝(日本帝国主義による植民支配)の土地調査事業を実証的に分析した著書『朝鮮土地調査事業史研究』で、この事業が朝鮮の近代的土地制度と税制を整備する契機となったと主張し、国内学界の論争を触発した。

この教授は「朝鮮史」の専門家なので、韓国の大学に招かれるのは別に不思議ではないんだが、日本が朝鮮を近代化したという研究成果には、韓国ではもちろん批判が絶えないわけだ。で、「いや、朝鮮自体が近代化する用意が出来ていたのでどうのこうの、とか、わざわざ言い訳しなくちゃならないあたりが面倒くさいようなんだが、とりあえず成均館大学の東アジア学術院というところで研究を続けているようだ。ご苦労さまです。

-日本人でありながら韓国史研究者として韓国で活動することになったが、韓国の学界が保守的、または排他的だと感じたことはないか。

「学問的な討論の雰囲気が足りない。感情的だとも言えるだろう。学問的立場が異なるのは公式的な討論を通じて論議すればいい。何かを主張した時、それを正しく理解してから批判すればいいのだが、そうでない場合が何回かあった。代表的な例が『朝鮮土地調査事業史研究』を、日帝を美化する“植民地近代化論”だと誤解することだ」

-仰ったように、一角では宮島教授の赴任に対して日帝支配を美化する“植民地近代化論者”をなぜ獲得したのかという批判まで出ている。

しかし、韓国だけじゃないんだが、歴史学というのは実に、味噌も糞もいっしょくたの学問なので大変です。