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ギョーザ中毒、殺虫剤は大阪港陸揚げ前に付着か

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問題の中国製冷凍ギョーザを販売したことに対して、おわびとお知らせの文書が店に張り出された(4日午前11時18分、大阪府枚方市のハッピース枚方で)=川崎公太撮影
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 中国製冷凍ギョーザによる中毒問題で、大阪府枚方市のスーパーから回収され、袋から有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出された製品には、日本国内の流通過程で殺虫剤が付着する機会が極めて少ないことが卸業者らの証言でわかった。通常、中国の工場で密封された段ボール箱が開かれるのはスーパー納入後とされ、警察当局では、メタミドホスの混入・付着は大阪港陸揚げ前だった可能性が高いとみて経緯を調べるほか、枚方市のスーパーで同時に売られた製品の回収・特定も急ぐ方針だ。

 ◆枚方回収分、箱詰め開けず

 枚方市のスーパー「ハッピース枚方」から回収された「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」は昨年10月1日、中国河北省の「天洋食品」の工場で製造・袋詰めされ、12袋ずつ段ボール箱に梱包(こんぽう)。2箱を1セットとする形にしてひもで縛り、コンテナに積み込まれた。

 コンテナは、天津新港を11月2日に出港し、同6日に大阪港に到着。同7日、輸入元のジェイティフーズ(JTF)から大阪検疫所に届け出があり、8日に輸入届出済証が交付された。検疫所の担当者は「この間、書面審査のみで、箱を開いていない」と話す。

 9日に通関手続きが行われ、その後、JTFが委託する「キユーソー流通システム」(東京)の大阪市内の倉庫で保管され、12月7日、京都府久御山町にある卸会社「旭食品」(本社・高知市)の近畿冷凍流通センターに運ばれた。

 同センターの佐々木博志センター長も「ひとくち餃子は、段ボール箱で梱包したまま取引先に卸した。事前に箱を開けた形跡など異常はなかった。こちらが保管中に殺虫剤を使うこともない」と証言する。

 一方、兵庫県高砂市の一家3人が今年1月5日に食べたギョーザは、兵庫県加古川市の「イトーヨーカドー加古川店」で売られていたもので、枚方市の製品と同じ昨年10月1日に製造された。大阪市の「キユーソー」の倉庫から昨年12月6日か8日のいずれかに、別の卸会社「日本アクセス」(本社・東京都世田谷区)が運び出し、イトーヨーカドー各店に出荷された。店の従業員が箱を開けたという。

 JTFでは「段ボールを開けた形跡があれば保管や流通段階で分かるはず」としている。

 ◆25袋すでに販売…枚方のスーパー

 「ハッピース枚方」には12月27日朝、同センター委託業者のトラックで3箱が運び込まれた。1箱に12袋ずつ入っているため、計36袋だったとみられるが、回収11袋をのぞく25袋はすでに販売された。今のところ、健康被害の訴えなどは届いていないという。

2008年2月4日  読売新聞)

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