天使たち(エンジェルズ)
今回のレスキューで、改めて考えさせられた事がある。
終わりが無い救助活動。
そして、多くの善意がある事。
後方支援や応援もある事が励みになるのだが、民間団体での活動も限界がある。
こんな時、行政がもっと真剣に、行動的に、実践的に、また全体的に、動物愛護活動をやってくれたらと、ひしひしと思う。
人的にも金銭的にも、そうだ。
決して弱音ではないが、行政の関わりを期待しているのだ。
行政が動かないからやっているのではない。
動いても動かなくても、私たちは活動をするが、
もっと、お互いが、官民が協力し合って活動が出来たらいいのに。との、期待と要望ではある。
今回、神戸市は協力をしてくれました。支援物資の提供でした。消毒剤、噴霧器、レインコート、ゴム手袋、マスクなどです。ご協力、感謝致します。
今日は、Y組班の神戸チームが現場で頑張ってくれた。本体のスタッフ達は本部で防音対策の工事をした。現場を休ませてくれました。
昨日も暑かった。今日も暑い。
現場からの報告時のボランティアさんの声が上ずっていた。この暑さだ。たまらなく疲れる。
また、支援者の方に叱られるが、昨日、またまた現場でダウンしてしまった。「言わんこっちゃない!!」と、叱られるだろう。
今回は、出血はなかったが、貧血か、目眩がして休憩ばっかりだった。
ボランティアさんも一人、気分を悪くして屋外にて安静にされた。熱射病だろうか。
現地での救助活動は困難を極めている。
疲労も増して来ている。
一日も休まず、動いているスタッフがいる。 もう、いつ、ぶっ倒れてもおかしくない。当団体の統括とYスタッフだ。
休めと言っても休まないのだ。
何が彼女等を支えているのか・・・・、当然、「犬の救命」という使命感である。
それ等を助けようと、会社を休んでボランティアに参加して頂いている方々、仕事前にボランティアして出勤して行く方、仕事途中に立ち寄り、手伝っていく方、仕事が終わり、事務所に直行してくれている方々だ。 嬉しいし、頼もしい限りです。
人間がこれだけ暑いのだ。犬達の環境は、もっと過酷である。
暑さの上、疥癬の痒み、ストレス、そして子犬の授乳も、である。
この子達を、早く何とか、してあげたい。
焦る気持ちはあるが、時間との戦いである。
確実に、徐々に、良くなってきているが、人間というものは欲がある。もっと早く、もっと良く。である。
せっかく、改善方向に向かって治療をしているのに、急遽、現場へ保護犬を戻さなくてはならなくなった。
事務所のご近所の理解が得られず、犬達の鳴き声がうるさいと苦情が出てきたからだ。
保健所から、苦情処理の電話が入った。近所から「犬の鳴き声がうるさくて眠れない」と言うのだ。
確かに、いっときは鳴く。しかし、朝まで鳴き続ける事は無いんだが・・・・・・・・。世の中、犬を嫌いな人もいるからね。
でも、迷惑を掛けているのなら、できる限りの苦情は処理はしよう。人有りきの動物愛護ですから、当然です。
鳴き声がうるさいなら、防音工事をしよう。
防音対策をして犬の部屋の壁面に防音工事を施し、遮音効果が出るようにしようと、
早速、ホームセンターにて資材を購入し、工事に取り掛かった。1日で完成し、後はどれだけ鳴き声が漏れるかをチェックします。
成功すればよいが・・・・。何もしないよりは実行した方がいい。カラオケ店でも防音工事でカバーで来ているのだから、可能だ。
問題が起きれば、すぐに対処する。実行あるのみ。
夜、効果を試す為に、現場へ犬を迎えに行っています。クーラーの効いた事務所で治療をするために、そして暑い現場に戻したくないためです。
滋賀シェルターが完成していたら・・・、反対さえなければ・・・・・・。 愚痴が出る。
世の中、うまくいかないもんだ。
全ての人に、保護犬達の状況を理解をしてくれとは言わないが、せめて、せめて、もう少しだけ、保護犬に対する理解を得られないのか。
人と動物との共生の社会だ。盲導犬のように人は犬達に助けられている場面もあるのだから、少しでいいから、理解が欲しい。
近隣に迷惑を掛けるつもりはない。できるだけ迷惑が掛からないように努力をします。
かといって、頓挫している暇はない。前に向かって進むしかない。
そうこうしているときに、1本の電話。
「繁殖業者だが、廃業するので、繁殖犬を引き取って欲しい。処分するのはしのびないから」
「お前は、バカか? 今まで、散々、犬達のお陰で生活できたのではないか! それを廃業するから引取れだと。何、考えてんのや!!」
と、一喝!!
しばらく事情を聞いて、処分は思い留まるように説得、里親募集の協力はするから、最後は自分で何とかしろ。
「今まで犬達のお陰で生活できたのだから、犬に恩返しでもしないと、罰が当るぞ!!」と、話しながら相手の連絡先をメモった。
暑さといい、他行政の非協力さといい、近隣の苦情といい、ブリーダーの身勝手さといい、・・・・自分自身の身体の状態といい、、
不甲斐なさにイライラした。
今日も、多くのボランティアさんが来て下さっている。
本日も多くの物資のご支援がありました。感謝です。
この方達が天使に見える。実際、天使である。
この活動が、天使の集まりなのである。 「アーク・エンジェルズ」そのものなのだ。
元気を与えてもらっている。
愚痴も出たが、今の日本の動物愛護には、先進国に比べて遅れているし、遅すぎる。 苛々するほどのスロー進行ではある。
一歩一歩、確実に進んではいるが、ジェット機が飛ぶ時代、月にも行ける時代・・・・・。遅すぎるなぁ。また愚痴が出た。 ブツブツ・・・・・。ではある。
いつも言うのだが、「動物に優しい人は人にも優しい。」
そういう人は、他人を思いやる気持ちが持てる人なのだ。
間違いなく、これだけは、断言できる!!!