高砂の袋外側にメタミドホスなし　中国製ギョーザ

　中国製冷凍ギョーザによる中毒で、被害に遭った高砂市の家族三人が食べた「中華ｄｅごちそう　ひとくち餃子」の包装袋の外側表面からは、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出されなかったことが四日、兵庫県警捜査一課の調べで分かった。大阪府枚方市から回収された六袋の包装袋はすべて外側から検出。状況に異なる点があり、同課は、製造・流通の複数の段階で付着した可能性もあるとみて捜査を進めている。

　調べでは、高砂市の家族の胃の洗浄液からメタミドホスを検出し、包装袋の内側とトレーにも付着していた。包装袋裏側の下側中央付近に三ミリ大の裂け目のような穴があり、袋外側に付着したものが穴を通じて中に入り交じった可能性もあるとみられていたが、県警の鑑定で外側からはまったく検出されなかったことが判明した。

　一方、三日に検出された六袋は、大阪府枚方市内のスーパーに並んだ後、包装袋がねばつくという苦情を受け、輸入元のジェイティフーズが回収。いずれも外側表面にメタミドホスが付着しており、外側からかけられた疑いが強い。中のギョーザやトレーについては鑑定中だが、四日朝の時点では検出されていないという。また、一袋だけ表側と裏側に直径約一ミリの穴があった。

　計七袋は昨年十月一日、中国の「天洋食品」で製造された後、十二月五日にジェイティフーズ委託会社の倉庫に入るまで同じ流通ルートをたどっていた。

　さらに、千葉県で被害を出したギョーザ二袋には穴がない上、袋中側からメタミドホスを検出。高砂、枚方の商品とは流通ルートに接点がなく、一致しない点も多い。

(2/4 12:04)