呉市の小児夜間救急の体制が四月から変わるのを前に、シンポジウム「みんなで守ろう呉の小児救急医療」が二日、呉市民会館であり、約百六十人が参加した。
母親や小児科医師ら六人が、パネルディスカッションで議論した。新体制では、軽症患者は市医師会の小児夜間救急センターに集約し、重症患者は公的三病院の小児科が輪番で対応する。小児科医は、三病院の医師数減少や開業医の高齢化など移行の背景を説明した。
母親は「毎日どこかに専門医がいるのは心強い」と述べる一方、「患者の集中で待ち時間が長くなり、緊急対応できるのか」とも投げかけた。
シンポは、市民にシステム移行について理解を深めてもらおうと、市医師会と市が主催した。子育て中の主婦下竹佳代さん(34)=呉市広小坪=は「いつもの病院で診てもらえなくなるのは不安だが、医師不足の現状を踏まえ、母親も協力、勉強していきたい」と話していた。(増田咲子)
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