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中国で人為的混入強まる (2/2ページ)
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
■人為的?
岸田文雄国民生活担当相は3日のフジテレビ番組「報道2001」に出演し、「薬品の量などを考えると、(残留農薬ではなく)どこかで何かの理由で入れられたと理解している」と述べ、メタミドホスが人為的に混入された可能性が高いとの認識を示した。
千葉市の母子2人が中毒症状を起こしたギョーザから、130ppmと基準の100〜400倍と極めて高濃度のメタミドホスの成分が検出された。ギョーザ1キロに130ミリグラムが混入していたことを示し、残留農薬のレベルとはけたが違う。
食品衛生法ではメタミドホスの基準はニラ0・3ppm、キャベツ1ppmと定められており、残留農薬の可能性はほとんどないという。
天洋食品の工場では大量の野菜、豚肉、調味料を混ぜてギョーザの具を作り、皮で包んで成型。冷凍して袋詰めにし、段ボール箱に詰める。高濃度のメタミドホス混入が限定的な現状から、具作り工程の後に混入されたとみられる。
■捜査長期化
警察当局は現在、大量の商品の鑑定を進める一方、天洋食品の工場を調査した日本生活協同組合連合会幹部や双日食料幹部らから工場の状況について説明を受け、製造・流通過程について調べを進めている。新たに判明した6袋の外側からの検出では、中国国内での袋詰め以降の過程で混入された疑いがあるとみている。
ただ、中国の「食の安全」への批判が高まり、中国側が“過敏”になっているため、「非常にデリケートな事件。慎重な捜査が求められる」(捜査幹部)といい、捜査は長期化する見通しだ。