社会
別の毒性化学物質も検出 中国ギョーザ 高砂の家族から
問題となった「ジェイティフーズ」の商品(手前)に加え、ほかの中国製商品も自主的に店頭から回収。倉庫で整理するスーパー従業員=31日午後、神戸市内のスーパー |
中国製ギョーザによる中毒で、一時入院した高砂市の家族三人から、中毒症状を起こした有機リン系の殺虫剤とは別に、強い毒性を持ち脱毛剤などに使われる化学物質も検出されていたことが三十一日、分かった。兵庫県警が検査結果を兵庫県に伝えていたが、今回の中毒症状とは症状が違うため公表されなかった。強い毒性の別の化学物質が検出されたことで、中国製食品に対する不信をさらに深めそうだ。
県生活衛生課によると、検出されたのは「チオグリコール酸」という化学物質。国内でも脱毛剤やパーマ液の成分に使われるが、食品衛生法に基づく食品添加物に認められていない。チオグリコール酸を含む食品は、販売だけでなく製造や輸入、貯蔵などが禁じられている。「かなり毒性が強く、食品からの検出は聞いたことがない」(県)という。
県警科学捜査研究所による鑑定で、家族の胃の洗浄液から検出されたという。県は三十日、今回の食中毒問題を公表する直前に県警から伝えられた。
しかし、千葉県市川市の中毒では検出されていないことや、家族の中毒症状が典型的な有機リン系による神経症状を示していたことから、「中毒には関係ない」として公表を見送った。
胃の洗浄液から検出されたことで、混入されたのがギョーザとは断定できないが、三人の共通した食材のギョーザに混入していた疑いが強いという。
全国で問題のギョーザを食べた消費者から体調不良があったとする訴えが相次いでおり、この物質との関連性が疑われる可能性も出てきている。
チオグリコール酸 パーマ液や脱毛剤などの成分に使われる刺激臭の強い化学物質。毒性があるためアレルギー反応を起こすことがある。人が経口摂取すると、のどや食道、胃腸の粘膜がただれ、吐き気や嘔吐(おうと)などの症状を起こすという報告がある。国際機関による評価は、ラットでは体重1キロ当たり73ミリグラムの経口摂取で半数が死ぬとしている。
(2/1 10:19)
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