Cntral Park Breeze〜西谷泰人の連載エッセイ〜
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第353話
小さな幸せ、大きな幸せ

更新日 2008年1月27日
毎週月曜日・夜10時にエッセイは更新します。
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それでは、今週もトークショーのノリで行ってみましょう!
  司会者「レディース&ジェントルメン & ビジネスメン!
   第353話の、二シタニ・トークショーを、どうぞー!」
   (拍手……)



第353話 小さな幸せ、大きな幸せ


●ビックリした子供の反応

先月のことでした。家族連れでいらっしゃったご夫婦の鑑定をしていて、こんな事がありました。一緒に来ていた、まだ小学校の2年生ぐらいの男の子の手相を見ることになりました。

「君は、将来社長になるね。成功するよ」、と私が言うと、その子はこう答えたのです。「社長なんてイヤだ! 面倒くさいもん!!」

この答えには驚きました。「面倒くさい」なんていう言葉を、子供の口から聞くとは思わなかった・・・。今日は「面倒くさい」お話です。


●恋愛も、結婚も、経営、出産だって、するとなれば大変だ

面倒くさいとか大変だという観点に立てば、生きていく事そのものが、すでに面倒で大変な事です。夢のような恋愛をするにしても、気を使うし、心配するし、デートの準備、したくは大変です。恋が破れでもしたら、ものすごく悲しいし、傷つくことも多い。

結婚は、すればしたで、相手のこと以外にも姑、舅など家族のさまざまな葛藤が加わって大変です。子供を産んだらこれまた大変。夜は泣くので眠れないし、お金は掛かるし・・・。

会社経営を始めたら、これもまた資金繰りから人事、営業、様々な問題に直面して大変です。「人を使うは、苦を使う」という言葉があるように、人を雇えば、これまた色々苦労は起こります。

でも考えてみてください。恋愛もせず、結婚もしないで子供も居ない人生は、寂しいと思いませんか。50歳ぐらいまでは、いいかもしれません。でも、そのまま晩年になって身体も言う事を聞かなくなって来たときに、どうするのでしょうか。

仮にお金があったとしも、買い物に行くのもおっくうで、病気にでもなったら、もうどうにもなりません。やはり人間には、家族が必要ではないでしょうか。

先ほど挙げた色々な事は、大変という問題じゃなくて、大切な投資といえるでしょう。穏やかに家でくつろいでいたい、と願っても、そういう人生は「有り得ない」とまで言えます。若いときにくつろいだら、晩年はくつろげない。

普通、恋愛をしたり、結婚をしたり、会社を興(おこ)したりする人たちは、大変だとは思っても、やりたくてやっているのであって、面倒くさいという発想はありません。


●苦心して作った料理は、感動が大きい!

私は、自分で料理をしますが、忙しくても、ちょっと頑張って作った出来立ての料理を食べる時の感動は格別です。30分かけて作ったなら、その分の感激があります。出来合いのものでもいいのですが、手間隙かけて作ったものは、それだけ喜びや満足感も大きいものです。

つまり喜び・感動を味わう為には、それなりの代償がある、という事になります。食べる喜びは食べているときだけのものですが、恋愛や結婚、仕事、子育ては、人生の長きに渡り、喜びや感動が続くものです。もちろん苦労もありますが、その10倍も100倍も大きな喜びや感動があります。


●占い師の鑑定日は、医師の診療日の一日と似ている

先週の土曜日のことです。直接鑑定がその日は長引き、夜の11時頃に鑑定が終わりました。「鑑定日記」にもその事は紹介しました。結局土曜日は10時間鑑定していました。占い師は結構ハードで、体力勝負の仕事だな、と思いますが、その日、同じ事をおっしゃるお客様がいらっしゃったんです。名古屋から手相鑑定にお越しの皮膚科の医師Aさん(40歳 男性)です。Aさんとお話ししていて、医師と占い師は仕事感覚が似ているな・・・、と改めて思いました。

というのは、Aさんは勤務医で、一日に2人で150人ぐらい診療するそうです。つまり、1日に1人で75人位診る。そしてそれが終わってから手術があるそうです。年間2人で250件位(1人・125件)の手術をこなすとか。その他にも夜勤があるときには、9時から5時まで診療し、その後、朝9時まで夜勤(この時間帯にも結構休みなく診察するとか)。更にそのまま夕方5時まで続行で診療するそうです。なんと32時間ぶっ続けの勤務です。それが月に5回ぐらい入る。

私も鑑定日には1日に10組、大体14〜15人を観ます。1組の鑑定時間が30分とか1時間ですから、結構長時間に及びます。そのあとに、まだ色々やることがあります。例えば10時間鑑定した土曜日も終了後に鑑定日記を書いて更新し、そのあと、テレビ局から依頼のあった出演者5名の手相鑑定をし、その後、監修を頼まれた他の出版社の雑誌原稿をチェックしました。

医師も占い師も、似たようなものだな・・・、と思いました。つまり医師も占い師も、体力勝負です。でも、“お客様の身体や運命が改善し喜んでくださる事が一番嬉しいし、それで元気をもらえる” という点で更に二人は一致しました。

他の業種でも、第一線で頑張っている人たちは、同じようなものではないでしょうか。仕事を精一杯頑張ってフラフラになるけれど、その仕事から苦労の何倍、何十倍もの喜びを感じているのです。


●十倍、百倍の幸せを求めるなら、苦労しよう!

多くを望まず、細々でいいなら、何もしなくていいでしょう。波風立たず、穏やかな日々をひたすら求めるのであれば。選択は自由ですから。

アメリカでは、若くしてリタイヤ(引退)する事がカッコいいという風習があります。「彼は30歳でリタイアしたんです」、なんてパーティーやセミナーで司会者が絶賛して紹介するんですね。彼は30歳までに一生分の蓄えをして、悠々自適の引退したほど優秀だったんです、という意味です。でも、私からいえば、「その程度の人生でいいの? もったいないなぁ」、という感じです。

さらに成長し、より大きな感動を味わいたい、より刺激的で、感激する人生を得たいなら、ドンドンチャレンジしていく事です。十倍、百倍の幸せを求めるなら、大変な事もやろうよ という事です。

幸せと努力はセットなんです。大きな幸せには、大きな努力がセットになっている。これが幸せ・感動の法則なので、何もかも面倒くさいというのは、幸せになりたくない、という事と同じです。

これで今日のお話は終了です。素晴らしい、感動がいっぱいの人生があなたに訪れますように。


という事で皆さん! 今週も、大いなる幸せを求めて、激しく盛り上がっていきましょう〜〜〜!



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