「地方では致死性の高病原性ウイルスに汚染された豚肉が売られていた」、「市内で売られていたお米も、人体に有毒」。中国国内ではこのような噂が市民の間で流れて、北京などでは日本などの安全と思われる海外製の食品が高い値段で売れているという。日本国内でも近年、中国製品のイメージはただ「安い」というものから、「安いが安全でない」にイメージが変わってきているようだ。
ネットリサーチのマイボイスコムは、「中国製品のイメージ」に関する調査を実施し、2008年1月1日~5日に12,669件の回答を集めた。
調査の結果、中国製品利用への不安・抵抗感が「ある」は88%と、前回より30ポイント以上も増加した。ここ数年で中国製品に対する不信感が高まったことがうかがえる。中国製品に対するイメージは、「以前より悪くなった」が76%だった。
飲食品や医薬品など直接からだに関係する中国製品で購入したくないものは、「食肉・魚介類」が87%で最も多くなった。次いで、「野菜」(84%)、「加工食品」(81%)と8割超で食品が続いた。購入したくない理由は、「安全性が低い」(91%)、「信頼できない」(73%)、「品質が悪い」(54%)が多くなった。
好景気が続き、輸出額はアジアはおろか、世界でも台頭してきた中国だが、世界中にこうしたイメージが定着してしまうと、その高成長のブレーキにもなりかねない。
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