何かと話題になる道路特定財源から、バットやグローブ購入などの福利厚生費が出ていたことが分かり、先ごろ国土交通省が中止を決めた あおりを食った形で同財源による国交省職員宿舎の建設も抑制される。ギョーザ騒ぎで話題の中心から外れた感はあるが、「道路特定財源」といえば色めき立つ時節柄、お上のあら探しに使われる「鬼門」と言えるかもしれない 民間企業では社員募集の際、やる気を引き出す福利厚生の充実度も、若手を引き寄せる決め手である。ある東京のマーケティング会社では、失恋の痛手で業務が手に付かない女性社員を対象に、申し出れば会社を休んでもいい「失恋休暇」なる制度を導入したそうだ 何かと周囲の目も気になるのか、実際に失恋休暇を取った例はないらしいが、企業のイメージアップにつながり、有能な人材が集まるようになったという お役所に、こんな発想をマネせよとは、とても言えまいが、きょうは豆をまいて鬼門を封じる節分である。前例を踏襲しているうちに、非常識な方向に凝り固まった「慣例」という名の鬼門ぐらいは崩してもらいたい。無理な注文のような気もするが。
|