マナミの新婚日記

それからは仕事もそうだけど、週末は忘年会とかで忙しくって毎日があっという間に過ぎてしまいました。
今までがんばっていたんだけど、とうとう年末の一番忙しい時期に、風邪を引いて高熱が出て休んでしまいました。

部屋で、寝ていると携帯のメールが入りました。ダー様からです。

一応何かの時にって言うことでメアドを交換していたのですが、毎日顔を合わせているし、特に必要なこともなかったので、初めてダー様からのメールに熱が余計に上がりそうになるほどうれしかったです。

「早く元気になって　仕事たまってるよ！」

たったそれだけのメールでしたが、私のことを心配してメールしてくれたんだもの。
早く元気にならなきゃ。

結局２日休んでしまいましたが、出勤したとき見たダー様の顔が嬉しいような安心したような顔をしてたのが、おかしかったです。

水曜日、夜７時にカレと待ち合わせをしました。

時間ぎりぎりに待ち合わせ場所につくと、携帯をいじりながら待っているカレがいました。
寒いので、近くのお店でお茶しながら話すことに。

私はいろいろ考えることはあるけれど、学生時代楽しく過ごせたのはＯクンのおかげだと思ってるよ。結構引っ込み思案な私にたくさんお友達できたのも、みんなでにぎやかに騒ぐ楽しさを教えてくれたのもＯクンのおかげだよ。ありがとう。もうこれで終わりにしようね。とさっさと別れを切り出してしまった私に、カレは面喰ったような顔をしていました。

もっと浮気のことなんかを私が責めるとでも思っていたのでしょうか？１年生の子のことに対して私が文句を言うとでも思っていたのでしょうか？

そんなこと一言も言わずにあっさりと別れ話を始めてしまって、もしかするとカレは私にやり直すチャンスを求めていたのかな？とも思ったのですがもう遅いです。

浮気のことなど私の口から話すのは嫌だったんです。
不思議です。私の心の中にどんどん大きく存在しているのは結婚している人。私がダー様と何かあるとすれば、ダー様からすればもしかすると浮気になるかもしれないんですよね。

なのに、その時の私は、私がダー様に対する気持ちや、ダー様を独り占めできたらという願いとカレがしたことが同一のものとはとても思えなかったんです。

カレはうつむきながら、ゴメン。ゴメン。と何度も言っていました。
でも私たちが話している間も何度もメールが入っているようで、机の上に置いた携帯がバイブでぶるぶると震えていました。

きっと１年生の子からでしょう。そんなに心配しなくてもカレなんかあなたにくれてやるわぐらいの変身をしてやりたい気分になりました。

カレと別れたことで、私の学生時代も完全に終わったのかもしれません。

１２月半ばのことでした。