YOMIURI ONLINE
現在位置は
です

本文です

橋下知事誕生

橋下氏VS前岩国市長 住民投票巡りバトル

「憲法勉強を」「国策だとモノ言えぬ」

 米空母艦載機の移駐問題を巡り、大阪府知事に就任する橋下徹氏(38)が山口県岩国市での住民投票を批判したことに対して、前岩国市長の井原勝介氏(57)は1日、2度にわたる記者会見で「橋下氏は府民の声を大事にすると言っていたのに、国策だとモノを言えないのか」などと反論した。橋下氏は「憲法を勉強してほしい」と譲らず、地方自治の在り方を巡ってバトルを繰り広げた。

 井原氏はこの日午前、地元での記者会見で「住民投票で住民意思が明確に示された」と主張。これに対し、橋下氏は府庁で「住民投票でなく市長が国にモノを申せばいい」と反論した。

 これに我慢ならなかったのが井原氏。夕方に再度、記者会見を開き、「民意に基づき国にモノを申している」と応酬。報道陣から反論を聞いた橋下氏は、憲法を根拠に「全部を住民投票でやるなら議院内閣制はいらない」と断じた。

 2006年3月の住民投票では、「移駐反対」が8割以上を占めた。3日告示の同市長選は、反対派の井原氏と、容認派が推す福田良彦・元自民党衆院議員(37)の争いになる見通し。橋下氏は福田氏支持を表明し、「国の防衛施策に、自治体が法律上の手続きを使って異議を挟むべきではない」と述べていた。

 一方、橋下氏は1日、府職員らでつくる互助会への補助金(年間約18億円)を全廃する方針を表明。10年の上海万博のブース出展や、イベント「水都大阪2009」の予算計上を見送る考えを示した。

2008年02月02日  読売新聞)
現在位置は
です