2008年02月01日

問題の餃子に速攻で安全宣言出た

 問題の餃子を製造している天洋食品のサイトをのぞいてみました。何か収穫でもあるかと思ったら。

■天洋食品公式サイト
http://www.tianyangfood.cn/index.aspx
 資産に国有地がありますし、河北省○○の傘下ですから国営系には違いありません。今回工場に立ち入り検査に入ったのは、国家クラスではなく河北省輸出入検疫総局。どうせ調査はザルでしょう。

■輸出商品
http://www.tianyangfood.cn/Mart.aspx
 ちょwアメリカの国旗がw

■新製品紹介
http://www.tianyangfood.cn/NewProduct.aspx
 どう見てもアイスです。確か主力製品は冷凍加工食品とあったんですが、見間違いでしょうか。サイトの管理も出来ないのに、という突っ込みはダメです。中国企業のサイトはどこもこんなもんです。未だに所在地書いてなかったりするし。

 豚といえば木曜の外交部定例記者会見で突っ込まれてました。

■劉建超、南シナ海、雪害、北朝鮮核兵器、ダルフールなどについて答弁(2008.01.31 18:52 外交部)
http://news.xinhuanet.com/world/2008-01/31/content_7535542.htm
 「など」には会見で質問が多かった、話題の餃子の件が含まれています。自ら質問を受ける前に説明をしているにもかかわらずです。豚によると、中国でほとんど報道がされていないのは簡単に結論に飛びつくような報道は慎まなければならないから、だそうです。なお、日本政府はこの件について現在までに抗議をしていないことも明かされてしまいました。

 豚が冒頭に紹介した国家質量検査総局の記者会見で、気になったところをピックアップしてみました。

■国家質量検査総局「日本向け餃子に農薬検出されず」(2008.01.31 20:17 新華網)
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-01/31/content_7535913.htm

●出荷前に生姜、白菜などに対して農薬検査を行っているが、共に合格している。本日早朝に行った国家質量検査総局が原料に行った同様の検査でも、メタミドホスは検出されなかった。

●生産した企業については生産の停止を、また日本にある製品および出荷前の製品を即時回収するよう求めている。(中略)今回の事件を起こした中国の企業は完全な生産機構と健全な監督体系を有し、職員も定期的に研修を受け、製品の品質はは長期にわたって安定している。(中略)この企業の生産品は日本にのみ輸出され、中国国内やその他各国では販売されていない。
 日本側の報道では「1996年に対日輸出を始めて以来、2004年8月に肉製品で基準を超える大腸菌が検出されたほかは、品質が非常に安定している」と明かしたことになっているのですが、その部分が見事に飛んでます。これはいつものこと。

 それよりも舐めてるのが、いきなりの安全宣言。ていうか速すぎんだろ検査結果出るの。これは日本側も専門家を派遣して乗り込むべきでしょう。早速嫌がっているみたいですし。中国の嫌がることは率先してやる、福田内閣とは違うんだぞという気概をみせてやらないと。

■誰かが混入させたかについては「無責任な推測できない」(2008.01.31. 18:29 中国新聞網)
http://news.xinhuanet.com/fortune/2008-01/31/content_7535486.htm
■食の安全学再び:毒ギョーザ事件、中国側の言いぶん、きいてみる? (北京趣聞博客 )
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/468031/
 この記事に出てくる日本人記者って香織ちゃんなのね。詳しくは本人のブログで。

 香織ちゃんによると、出荷先は日本のみということになっていますが、地元河北省や香港でも販売されていることが分かっています。

■河北省毒餃子、香港の4スーパーでも販売(2008.02.01 星島日報)
http://hk.news.yahoo.com/080131/60/2o80w.html
■本土で問題の日本輸入餃子 香港で販売停止(2008.02.01 明報)
http://hk.news.yahoo.com/080131/12/2o87r.html
■香港4スーパーで問題の餃子販売停止(2008.02.01 東方日報)
http://orientaldaily.on.cc/srch_result/712234_btm.html
■香港食物安全センター、警報発令(2008.02.01 大公報)
http://www.takungpao.com/news/08/02/01/GW-859425.htm
 そごう、西田百貨 、Apita、ThreeSixtyなどで販売されていたようですが、撤去され返品となっていますね。

■日本メディアが中国産餃子をフルボッコ(2008.02.01 環球時報)
http://paper.people.com.cn/hqsb/html/2008-02/01/content_41356254.htm
 このところ大人しくなり新華社系の国際先駆導報に基地外ナンバーワンの座を奪われていた環球時報も、久々にそのカラーを出してくれています。

 「日本のメディアは『毒餃子』といった怖い表現を使っている」とありますが、香港メディアでも使われていることは上記の通り。「『製造過程で混入された可能性が高い』というが、中国でそんなことがあったとは寡聞にして知らない。日本側の推測は信用性に欠ける」、というのも嘘ですね。

■河北省保定市で学生20人が食中毒 ニラに残留農薬の疑い(2007.12.05 中国新聞網)
http://news.xinhuanet.com/edu/2007-12/05/content_7201244.htm
 昨年、ニラ入りの餃子を食べた20人前後の学生が農薬中毒でぶっ倒れていますが、ニラに農薬が残ってました。

 話を戻します。JTフーズが偽牛肉など多くの食品偽造事件を起こした加ト吉と同グループにあるとして、暗に日本側に責任転嫁をしていたりします。「2007年の日本を表す漢字は『偽』でした」とか余計な情報も。

 さらに商務部の日本問題専門家なる人物のコメントを紹介しているのですが、「故意に毒を入れると言うことは絶対にない」「日本でも食品の安全問題が万全とはいえない。鶏インフルエンザに感染した鶏や、狂牛病検査で陰性だった牛を出荷しているし、どことは言わないけれど5200人以上も中毒にさせた牛乳もあったし」と、何の関係も無い情報を提供し、責任転嫁と印象操作を図っています。

 そして「中国政府の検査結果は別の原因があることを指し示している」「日本での保存の家庭で技術的な問題があったかもしれないし、誰かが故意に混入させた可能性も捨てきれない」、「日中関係が改善するのを見たくない人もいる」とした上で、「真相が明らかになるまで、中国側に責任の全てを押し付けるべきではない」と矛盾だらけの持論を展開。

何しろ「日本メディアは小さなことを騒ぎ立てるのが好きだ。以前にも『中国の健康食品を食べた日本人が死んだ』といった問題のあるニュースが流れたりした」と孔泉並みの厚顔発言をサラッとしてしまう人ですから。孔泉が大好きだった「日本メディアは騒ぎすぎ」というやつです。

 ただ、「生産国:中華人民共和国」と書かれている食品を食べちゃった人は危機意識が無さ過ぎるのでは。Shop99とか潰れるかもね。
ニックネーム aquarelliste at 00:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 消息
この記事へのコメント
この春節は5日まで仕事をしようという馬鹿でございます。妻の実家が近いからいいんだけどさ。違うって。

さっそく、日系食品を扱っている店からは「回収」のお知らせが回っています。でも、家でそんな高級な食材食わせてもらったことなどうわなにをするやめろ亜qwせdrfgyふじこlp;@
Posted by SY1698 at 2008年02月01日 23:32
SY1698さま

あれ、昨日電話したらもうみんな正月気分でしたよ。ていうか最近電話繋がってもかつてない大音量の雑音で向こうの声が聞こえないことが3回に1回くらいの頻度であるんですが。
Posted by aquarelliste at 2008年02月02日 23:57
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