セカンドチャンス
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救われたワンたちは、餌も水もまともに与えてもらっていなかったのでしょう。
どの子も痩せています。
どの子も体調は悪いです。
皮膚病を患っています。目が潰れて失明している子も多いです。
長期間、小さなケージに入っていたので、運動も出来ず、まともに歩けません。
レスキューした子達への餌は徐々に量を増やします。
一度に多く与えると下痢をするし、空腹だった胃袋が順応しないのです。
食べたい気持ちはわかるし、おなか一杯あげたいが、「もう少しの我慢だからね」と、こちらも気持ちを抑えてあげています。
しかし、どの子も、人に対して愛くるしい顔で接してきます。
抱っこされるのが、とても好きです。
散歩も大好きです。
広いドッグランで走り回っています。
私が、ドッグランを廻って他の場所に移動すると、追いかけてきては「もっと傍にいてよ」と、吠えます。
可愛いもんです。
思わず、「また、後で遊んであげるから、待ってて」と、頭を撫でてあげます。
先日、保護したバーニーズのハニーちゃんは、痩せた身体を擦り付けてきて、抱っこを要求します。
ホストファミリー宅に長くいたゴールデンミックスのパトは、私が雪かきしている傍に、いつも居ます。
片時も離れません。
遠くで姿を見かけたものなら、ワンワンと大声で呼びます。
ホワイトシェパードのピリカは、他の犬を触っていると「やめろ〜」と、やきもちを妬きます。
人一倍、いや犬一倍、大声です。
あれだけ人に懐かなかった子が、です。
日に日に、元気になって自我が出て、甘えることを覚えてきた、可愛いものじゃありませんか。
ワンは、人に対して従順な動物です。
育った環境は劣悪でしたが、彼等の心は決して貧しくはなかったようです。
世の中で一番、醜く、貧しいのは、困っている人を、動物を、見捨てることです。
他人事のように知らん顔して、何も手を差し伸べないことです。
慈愛の心を持てないことなのです。
少しの時間でもいいから、不幸だった子達のために奉仕をしましょう。
現場で活動に参加されるのもいいでしょう。
遠方で参加できない人は、物資等の支援をしましょう。
彼等をお世話するにはお金も必要です。
余裕があれば援助をしましょう。
みんなが参加して彼等を救いましょう。
人それぞれが、それぞれの形で参加して不幸だったワンのために尽くしてあげましょう。
私達、現場スタッフは、施設であなた方の代わりにワンたちのお世話をします。
ご一緒にこの子達のお世話をしましょう。 みんなでやるのです。
どうか、心優しい皆様のご協力をお願い致します。
日に日に、彼らは本来の無邪気な性格に戻ってきています。
言葉を喋れないが、体全身で想いを伝えてきます。
ワンワンと吠える声には、張りがあります。
おしっぽも千切れんばかりに振ります。
抱っこしろと飛びついてもきます。
今からは、この子たちは幸せになっていくのです。
新しい家族の元へと旅立っていくのです。
そのお手伝いをさせてもらっています。
今まで不幸だった分、幸せになる権利があるのです。
マザー・テレサはいつも言います。
望まれずに生まれてくる子なんて、いません。
この世に生まれるすべての命が神様の思し召しです。
すべてに愛を与えるのです。
「そして私は社会福祉家でもなければ、慈善事業家でもないのですよ。キリストのためにやっているだけですから。
私は神に捧げた身ですから、いま私がしていることはヒューマニズムでもなんでもないんですよ、ごく当り前のことなんですよ。」
目の前にいる貧しい人を救うだけです。
そうなんです。目の前にいる不幸な犬を救うだけです。
マザーが出会った体験話を紹介します。(「あふれる愛」より抜粋)
その一
「家族が十人もいる貧しい家に食べ物がないと聞き、私は、托鉢で得たわずかなお米を持ってその家に出かけました。するとその母親は受け取ったお米の半分を持って裏の家に持っていったのです。私が、家族が多いのにそんなに少なくて大丈夫なの、と聞くと、彼女はニッコリと笑って、でもあの人たちも飢えているのです、と答えたのです。貧しい人の美しさです」
その二
マザーは、「愛の偉大さをヒンズー教徒の四歳の子供から教えられた」とも話した。
「いつでしたか、カルカッタで砂糖が非常に手に入れにくいときがありました。マザー・テレサのところに砂糖がないことを知ったヒンズー教徒の四歳の子どもは、三日間、お砂糖にふれもしなかったのです。三日後、この子は、母親に連れられて私のところにきました。手に砂糖の入ったビンを持って、たどたどしく、”マザー、ボク、三日間お砂糖食べなかった。だから、これを子どもたちにあげたい”。そこで母親に、そうするように教えられたのですかと尋ねますと、いいえ、マザー、この子はある日帰ってくると、突然、”あのね、マザーのところにお砂糖がないんだ。ボクのをあげたい”っていうんです。
これは小さな行為です。しかし、大きな、豊かな愛、痛い愛です。そして、大切なのは、物の量より愛の量だ、ということをこの子は、私に教えてくれたのです」
この二つの話は、マザー・テレサの全生活、全思考の原点を象徴しているものであるといえるだろう。
この二つの話をいつも講演の時に、お話をされたそうです。
私はカトリックでもクリスチャンでもありません。
マザーの宗教を越えた生き方に共鳴し尊敬しています。
だれからも必要とされず、だれからも愛されていないという心の貧しさ。
物質的な貧しさに比べ、心の貧しさは深刻です。心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりも、もっともっと貧しいことだと思います。
そのとおりだと思います。
ワンは、人に従順です。
過酷な環境下で生き抜いてきて、保護されシェルターに来た子たちは、命を保証されます。
生きることを守られて、セカンドチャンスを平等に与えられます。
この子たちは、決して心は貧しくないのです。
モノが言えないだけです。
人間が勝手に運命を変えたのです。
だから私たちは、その償いをしているだけなのです。
ごめんね。人間はみんなが悪い人じゃないんだよってね。
ご協力をお願い致します。
エンジェルズ・シェルター開設記念植樹の募集
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