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■社会

2製品は別コンテナ ギョーザ中毒 大阪、神奈川で陸揚げ

 中国製ギョーザ中毒事件で、千葉、兵庫両県内で被害を出した2種類の商品は異なるコンテナで中国から輸出され、別の港で陸揚げされていたことが2日、分かった。商品の包装袋は同じ中国製だったことも判明し、両県警は袋に穴が開いた経緯の解明に向け、流通経路の特定を進めている。一方、ギョーザを製造した食品会社「天洋食品」では、工場内で何らかの毒物を使っていた可能性が浮上。中国政府の調査チームも来日し、原因究明が本格化する。

 両県警の調べなどによると、問題のギョーザを製造した「天洋食品」は、自社で梱包(こんぽう)まで実施。日本への輸送は商社「双日食料」(東京都)が仲介し、コンテナに積み込んで神奈川、兵庫、大阪各府県の港で陸揚げしていた。

 問題のギョーザは千葉県の2家族が食べた「手作り餃子」と、兵庫県で被害が出た「ひとくち餃子」の2種類だったが、異なるコンテナでそれぞれ神奈川、大阪各港で陸揚げされていたという。

 陸揚げされたコンテナは「保税地域」で保管した後、日本たばこ産業(JT)側が受領。同社が通関手続きを行い、枝分かれするように各地の生協などに卸されていた。

 また、ギョーザの包装袋はJT側がデザインを担当していたが、いずれも中国の「東洋制袋有限公司」が製造。納められた袋を使い、天洋食品が工場内で袋詰めしており、中国側では一貫した生産、管理体制が敷かれていた。

 (2008/02/02 15:24)

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