2008.02.02 Web posted at:  15:01  JST Updated - CNN/AP
ビジネス

インフレ率は世界最悪の「2万4470%」、ジンバブエ

ジンバブエ・ハラレ――未曾有(みぞう)の経済苦境が続くアフリカ南部、ジンバブエの中央銀行は2日までに、昨年の年間インフレ率が「2万4470%」を記録したと発表した。世界最悪の水準だが、経済専門家やムガベ大統領批判勢力などは実際の上昇率は「15万%」と指摘している。

同国統計局は昨年10月初旬、8000%以下の数字を公表していた。中銀の数字が正しければ4カ月間で3倍以上になったことを意味する。中銀のギデオン・ゴノ総裁はインフレは壊滅的な経済不均衡の要因で全国民に影響を与えていると述べた。

国営紙のヘラルドは1日、1部の価格を300万ジンバブエ・ドル(為替の闇市場で約64円に相当)と3倍値上げした。昨年1月からみれば「20万%以上」の上昇だという。

中銀は今年1月中旬、インフレ対策の一環で、「1000万」ジンバブエ・ドルの紙幣を発行。政府は生活必需品の値上げを禁止する政策を打ち出したが、これが逆に売り惜しみなどを招き、経済混乱に拍車を掛けている。

長期独裁政権を敷くジンバブエのムガベ大統領は、白人系が所有する約5000個所の農場を没収するなど強硬な経済政策を打ち出し、農業生産が激減するなどの失政を続けている。また、人権弾圧のほか、野党勢力を強権的に封じ込めるなどして欧米社会の反発を招き、経済制裁にも直面している。1980年の独立以来、最悪の経済危機にあるとされ、ムガベ政権の早期の失脚を予想する見方も広がっている。

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