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【社会】ギョーザの農薬濃度60−400倍 千葉で検出、包装前混入の疑い2008年2月2日 朝刊 中国製ギョーザによる農薬混入問題で、中毒になった千葉市稲毛区の無職女性(36)宅で回収された未調理のギョーザから、残留農薬基準をはるかに上回る濃度130ppmの有機リン系殺虫剤(農薬)「メタミドホス」が検出されたことが1日、生活協同組合連合会コープネット事業連合(さいたま市)が検査機関を通じて行った検査で分かった。一方、兵庫県高砂市の家族3人が被害に遭ったギョーザのパッケージには小さな穴が開いていたことが兵庫県警の調べで判明。警察当局などは、それぞれの農薬混入ルートの解明を進めている。 130ppmは、食品衛生法の残留農薬基準のニラ0・3ppm、白菜2ppmのそれぞれ430倍、65倍。ギョーザ1キロに130ミリグラムが混入していたことになり、コープネットは「ギョーザ1個当たりでは1・82ミリグラム程度。残留農薬とは考えにくく、製造・流通の過程で混入した可能性がある」と話す。 農林水産省によると、メタミドホスは、人間(体重50キロ)が1日の摂取で0・5ミリグラム以上を食べると、けいれんや下痢、吐き気などの中毒症状が出る可能性がある。 高濃度のメタミドホスが検出されたことから、千葉の例では原材料に付着した残留農薬の可能性は薄まった。また千葉県警は同日、同じ未調理のギョーザの皮と具からもメタミドホスを検出したと発表。袋に穴などはなく、包装前に大量の農薬が内容物にまで混入した可能性が高いとみている。 厚生労働省によると、過去1年間の検疫で、6件の残留メタミドホスを検出したが、濃度は0・04−0・6ppm。今回は例のない高濃度だった。 コープネットは、女性と二女(3つ)が昨年12月28日に食べて中毒症状になった食べ残しのギョーザの提出を受けて検査。微生物などの検査で異常がなかったが、母子側が「もっと検査をしてほしい」と要望したため、さらに7個の提出を受けて検査し、31日に結果が判明した。 一方、警察当局によると、兵庫の例は、原因となったギョーザのパッケージの側面に縦1ミリ、横3ミリの裂けたような穴が一つ開いていたことが、兵庫県警科学捜査研究所の調べで判明した。ギョーザを載せるプラスチックトレーの側面にも1ミリほどの穴があり、2つの穴は、位置がほぼ一致していた。 同県警などは「外側から内部に向け刺された跡とみられる。故意か過失か、その際に毒物が混入されたかは分からない」としている。穴が製造段階で開いたか、輸入後、販売段階で開いたのかも分からないという。 同県警は、パッケージを1月7日に入手。目で見た段階では穴は発見されず、毒物の鑑定を先に行ったため、結果として穴の発見に時間がかかったとしている。 千葉県警も、千葉市と市川市で、2家族計7人が中毒症状を起こしたギョーザの袋についてあらためて確認したが、穴は発見されなかった。 ◆JT、回収品を公開
日本たばこ産業(JT)は1日、子会社のジェイティフーズが輸入し中毒を引き起こしたギョーザなど冷凍食品の回収状況を報道陣に公開した。 茨城県境町のJTの施設には、全国各地から宅配便などで送られてきた冷凍食品が続々と到着。約20人の作業員が中身や送り主の確認、運搬作業などに追われた。 この日届いたのは、公開された分だけでもミカン箱大のケース100箱以上。男性作業員の一人は「商品が本格的に届き始めたのは今日から。作業はこの先何カ月も続くだろう」と話した。回収品は施設内の冷凍倉庫に保管し、殺虫剤「メタミドホス」などが混入していないか検査した後、処分される。
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