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June 28, 2005

半世紀ちゃんのヤングタウン

毎日明石家さんまを聴いている。

オールナイトニッポンの歴史が途切れ、セイヤング・パックインミュージックも深夜放送から消えた今でも、大阪毎日放送(MBS)ではヤングタウンは連綿と続いている。ただし、以前のように深夜の帯の番組ではなく、土曜夜の明石家さんまと、日曜夜の笑福亭鶴瓶が「ヤングタウン(以下ヤンタン)」という看板を守っている状況ではあるが。かつては、さだまさしが、土曜の夜に東京文化放送で「セイヤング」の看板を守り続けたが、さだの場合は、ナイターオフの10月~4月に夜の7時~9時まで「セイヤング21」を放送するという局の譲歩を受け入れた。

さんまはまだまだ元気だ。モーニング娘。の藤本美貴や高橋愛たちを相手に、喜々としておネエちゃんの話をするのを聴いていると、時を忘れるほど楽しい。実は、僕はテレビの明石家さんまは、「まんま」や「御殿」をたまに見る程度で、特番を見るくらいなのだが(長時間ドラマ「さとうきび畑」は撮ったはずだが未だに見ていない)、ヤンタンは毎週分MP3音源をi-Podに入れて個人的に楽しんでいるほど、よく聴いている。ほとんどヤンタンのために40GBを買ったが、もう減価償却は済んだのではないかと思う。

かつて、海原お浜がラジオのパーソナリティに初挑戦したとき、上岡龍太郎に相談に行った。そこで上岡はこうアドヴァイスした。「師匠、ラジオにギャグはいりません。日々生活していて、ふと思ったこと、たとえばスーパーに行ったら野菜が安かったとか、お浜さんがこんなこと考えてはんねや、と聴いてる人に思ってもらったらいいんです」お浜は「そんなんでええんかいな」と不安ながらもアドヴァイス通り、普段のあれこれを話して、好評を博したという。

僕は、家族(元家族(?))の話をしているさんまが、特に大好きだ。日々娘の成長に不安になったり、軽井沢に家族旅行をした話や、息子や息子の同級生たちと麻雀をしたことを楽しげにしゃべるさんまは、テレビでお笑い怪獣と言われている姿とは違う、50前のお父さんの姿だ。写真週刊誌に撮られて「またいまる(娘)に怒られる」と、落ち込むさんまを知る人はそう多くないのではないか。

2002年1月12日放送分でこんな話が出てくる。地味な一言だけど、一番好きな発言。当時の女性アシスタントはカントリー娘。(当時)のりんねと、モーニング娘。(当時)の安倍なつみ・保田圭。(余談ながら、昨年末の安倍なつみの盗作・謹慎の発端となったのが、さんまのヤンタンで不定期に行なわれていた「ヤン土作詞選手権」だった)この話はさんまが「僕は信用されたくもないし、(横にいる村上)ショージと20年以上一緒にいるけど、一度も信用したことはない」という話の流れから生まれたもの。

安倍「さんまさんの中では信用とか信頼ってすごいもんなんだ」
さんま「子供しかない。信用してるのは自分の子供だけ」
安倍「血が繋がってたり、そういう堅いものじゃないと信用しないっていうこと?」
さんま「ううん。子供ね。血が繋がってなくても子供たちだけ」

補足が必要だろう。長男の二千翔(にちか)はTBSディレクター服部清治と大竹しのぶとの間に生まれた。しかし服部は若くして亡くなった。その後、大竹しのぶはさんまと再婚し、一子を儲ける。長女いまるである。さんまの発言は、このことを指している。「血が繋がってなくても、子供だけは信用する」。

基本的には、飲み屋でJカップのAV女優と話して浮かれポンチになったり、夜中までいいちこの玉露入り煎茶割りを呑みながらスポーツをテレビで見たり、「高橋愛」と「加藤あい」を間違えて30歳近くも年下の小娘たちにツッコまれまくったり、楽しいアホトーク三昧のヤンタンではあるが、こういう時々見せる素顔の杉本高文(さんま)があまりに魅力的で、今日もまたi-Podの中のヤンタンを聴かずにはいられないのだ。

さんまは来る7月1日に「半世紀ちゃん(50歳)」になる。

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