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AviUtlはAVIファイルに各種フィルタをかけながら、コーデックを使って圧縮ができるソフトです。 基本的な機能として、映像の不要な部分(CM等)を選択してカットしたり、ビデオテープをソースとしたときに、下のほうにあらわれるスイッチングノイズをクリッピング(切り取り)したりすることができます。
その他にも地上波をキャプチャしたときに映像にでてくるゴーストを軽減したり、ノイズを除去したり色合いを変えたり、その機能は豊富にあります。
日本語のソフトで機能も豊富なので、初心者にオススメできるソフトです。 またプラグインを追加することにより、本体だけではできないような処理もできるようになっていて拡張性が高いのも特徴の一つとなっています。
こちらのサイトからダウンロードできます。過去のバージョンも置いてありますが、初めて使う人は最新版を使っていれば問題ないと思います。
AviUtlにはインストーラーは付いてませんので、ダウンロードしてきたAviUtlのzipファイルを任意のフォルダに解凍するだけでOKです。各種プラグインはAviUtl.exeと同じフォルダ内に解凍するか、AviUtlの98系でしたら同フォルダに「plugins」フォルダを作りその中にプラグインを入れておきます。
プラグインの数がかなり多いので、プラグインをダウンロードできる場所をまとめて見ました。
AviUtlPluginGuideはサイト別にプラグインをリスト化しているだけなので、目的別にプラグインを探すなら、ICZの剣さんとAeternitas Movieさんが詳しく解説されていますので、そちらを参照なさると良いでしょう。
AviUtlの編集といっても、できることがたくさんあるのでここですべて説明するのは無理です。そこでソフトの使い方に慣れてただくために、ここではもっとも基本的なカット編集の説明をしたいと思います。
これがAviUtlのメインウインドウで、カット編集を行うには下にあるボタンを使って行います。
まず編集したい動画をD&Dか「ファイル」→「開く」で読み込ませます。
カット編集の目的は2種類ありますので分けて説明をします。
1. 必要なシーンだけを抜き出す方法1.の必要なシーンとは、たとえばサッカーの試合でゴールシーンだけが欲しい場合などです。
以上の手順によって、この画像のように選択範囲が青く表示されたと思います。この状態でAVI出力をすれば青い部分だけの映像が出力されます。
上記の必要なシーンを抜き出す。の手順で、必要のないCMのシーンを選択して
[編集]→[選択範囲の削除]。もしくは画面上を右クリック[選択範囲の削除]の手順で、選択された青い部分を削除します。
あとは「必要のないシーンを選択」→「削除」を繰り返して、必要な部分だけを残せば完了です。
カット編集が終わったらAVI出力を行います。
「ファイル」→「AVI出力」と選択して出力画面を表示させます。
この画面で行うのは「ビデオ圧縮」ボタンでコーデックの選択と「オーディオ圧縮」ボタンでオーディオのコーデックの設定を行います。各種コーデックの設定等はそのコーデックのHelp等をお読みください。例を一つ上げると雑誌等で一般的に紹介されているのは映像コーデック「DivX5.xx」、オーディオ「mp3」128Kbps等です。
「ファイル名」のとこには出力したい名前を入れておきます。
ここで一歩進んだ使い方としてシステムの設定で、デフォルトの出力ファイル名を指定できるので環境変数を使うと便利です。
たとえば「%c (%hx%w)」などと入力しておけば出力画面を表示した時点で「プロファイル名 (640x480)」と最初から入力されています。毎回同じようなファイル名を入力するような方は設定しておくと便利でしょう。詳しい環境変数についてはaviutl.txtをお読みください。
後は音声を別のWAVE編集ソフトなどで編集したい場合は左下の「音声をWAV出力」にチェックを入れておきましょう。
AVI出力の設定を行うときの注意点に「再圧縮無し」を使うか否かという問題があります。
よくいろいろな掲示板などで「AVI出力をしたら画質が落ちたとか」「ファイルサイズが巨大になってしまった」等の話を聞きますが、この「再圧縮無し」のオプションをONにするかOFFにするかによって結果が180度変わってしまいます。自分の目的にあわせて使い分ける必要があるので、簡単な説明をしておこうと思います。
まず「再圧縮無し」は言葉の通り再圧縮をしないで出力するのですが、これは映像に全く変化を食わえず、元の映像そのまま出力することです。ですから再圧縮無しをONにした場合、AviUtlでいろいろなフィルタをかけたりして編集をしたとしても反映されるのはカット編集の内容だけです。映像に全く変化を加えないので高速に処理できるので、ただカット編集をしたい時だけにONにするのが普通です。
それに対してOFFにした場合、AviUtlで行ったすべての編集内容が反映されて出力されます。フィルタの設定はもちろん、インタレース解除やフレームレートの変更なども反映されます。そして「未圧縮(無圧縮)」もしくは任意のコーデックを使い(DivX等)出力します。
以上の話をまとめると
ただカット編集がしたかっただけなのに「画質が落ちた」だとか「ファイルサイズが巨大になってしまった」、「カットしたいだけなのにやたらと出力に時間がかかる」とお悩みの方は「再圧縮無し」をONに
フィルタ等を使い映像に変化を加えたい、もしくはコーデックを使い出力したいのであれば「再圧縮無し」をOFFにしておけば良いのです。
※例外としてMPEG1/2を元ソースとした場合AviUtlはAVI出力しかできませんので、再圧縮無しをONにしていても未圧縮(無圧縮)で出力されてしまいます。ソースがMPEGの場合でカット編集だけをしたのであれば、別のツールを使いましょう。
上記のカット編集はすべてがキーフレームの場合なんの問題もないのですが、MPEG4系(DivX等)でエンコードされた映像ファイルを編集する場合は、キーフレームの部分でカットしないと再圧縮が必要になります。再圧縮すると画質もわるくなるので、できるだけキーフレームの部分でカットするようにしましょう。手順として
MPEGの圧縮方式は複数のフレームを一つの固まりとしてまとめることによって、圧縮してデータを減らすようにしています。まず元になる絵(キーフレーム)を基準に次のフレームから変化のあったところの差分だけ記録していきます。キーフレーム以外のとこでカットしようとすると再圧縮が必要になるのは、キーフレーム以外のところでカットをしてしまうと差分の記録しかないため、一枚の絵として成立できないからです。
通常、出力画面で保存を選ぶとAviUtlは直ちに処理を開始しますが、映像が出力されるのに時間がかかるエンコードで複数の映像を処理しようとした場合、わざわざその映像が出力されるのを待ってまた出力。といったような動作をしなくてはいけません。それではあまりにも不便なので複数の映像を出力するような場合バッチ出力を使うと便利です。
バッチとは一連の動作をまとめて実行することで、あらかじめ設定をしておけば、1つ目の映像の処理が終わったら2つ目の映像を出力。それが終わったら3つ目の映像を出力といったように、AviUtlが設定に従い次々と自動で処理をしてくれるのです。
またバッチ出力のオプションとして「バッチ出力時にウインドウをシャットダウン」と名前の通りの機能がついています。長い時間がかかるエンコード処理は夜中の間に行ったり、出かけている間に行うことが多いと思うので処理が終わったらPCをシャットダウンしたいという場合ぜひともチェックを入れておきましょう。
プロファイルとは現在編集中の環境内容を保存しておけるものです。
具体的には
等の部分を記録しておけます。
これを保存しておくメリットとしては、毎週同じ番組を録画して編集作業をする場合など、だいたい決まったパターンで編集する場合が多いです。 一週間にAviUtlを一度しか使わないとかなら問題ありませんが、いくつ物の映像を処理するのに毎回番組によって設定をしなおしていては手間がかかります。 そこで環境設定を保存しておけば番組によってプロファイルを切り替えるだけでその映像に適した設定を使える。というわけです。
プロファイルのつくり方は簡単で「プロファイル」→「プロファイルの編集」→「新しいプロファイルを作る」で現在の設定内容を記録したプロファイルが作成されます。 新しいプロファイルを作りたければこの手順でプロファイルを作り。編集作業の時には「プロファイル」→から作成したプロファイル名を選択すればよいのです。
プロファイルはデフォルトの状態ではaviutl.exeと同じディレクトリに作成されます。 「profiles」という名前のディレクトリを作成すると、プロファイルはそこに保存されそこから読み込めるようになります。 ディレクトリにまとまっていたほうが管理しやすいので、ぜひ作っておきましょう。 また「profiles」ディレクトリを作成した場合、さらにその1つ下のディレクトリからも読み込めるので、プロファイルが多くなった場合ジャンル別のディレクトリ名をつけて管理すると便利です。 例;ドラマ、スポーツ、アニメ等
また、登録できるプロファイルは最大96個までです。これ以上プロファイルが作成できなくなった場合「現在のプロファイルを削除」でプロファイルの数を減らすか、AviUtlを終了した状態で直接ディレクトリのプロファイル(*.sav、*.cfg)2つを削除しましょう。