診療情報地域で共有 システム運用開始 秋田県

 地域医療連携の切り札として秋田県が開発を進めてきた診療情報共有化システムが完成し、モデル地区の横手市で1日、運用を開始した。病院や診療所など15の医療機関でスタートし、今後は参加医療機関を増やしながら、医療の安全性への効果やシステムの機能性などについて1年間をかけて検証する。

 システムは、参加医療機関が患者の同意を得た上で、氏名や年齢などの基本情報、傷病名や既往歴、投薬・検査情報などを県管理のブラウザを通して登録、参照できる。蓄積された検査データが時系列で確認でき、電子カルテを導入していない医療機関でも参加できる点が特徴。認証付き暗号化通信を採用するなど、セキュリティーにも気を配った。

 患者の診療情報を地域の医療機関で共有し、より質の高いサービスを提供するのが狙い。各病院や診療所が蓄積データを参考にすることで医療の安全性を図り、重複する投薬、検査を避けることによって患者の肉体的、経済的負担の軽減にもつなげていく。
 事業費は、システム構築、通信環境整備などで計約4850万円。県は、事業効果やシステム運用上の改善点を検証した上で、県内全域での展開を段階的に進めていく考えだ。
2008年02月01日金曜日

秋田

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