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新病院の将来像について意見交換した委員=袋井市総合センター |
掛川市立総合病院と袋井市民病院の統合について話し合う「掛川市・袋井市新病院建設協議会」は1日、第2回会合を袋井市総合センターで開いた。袋井が6億円超、掛川が約3億円の純損失を計上している経営状況や、2年間で10人減少した袋井の医師数など両病院の現状を事務局が説明した後、新病院の将来像について意見交換した。委員からは新病院への期待とともに、現状への強い危機感がにじむ意見が相次いだ。 病院経営が専門の小山秀夫県立大経営情報学部長は「データから見て袋井は崩壊のプロセス、掛川は一歩手前まできている。現状では統合して500床規模の病院を建てるしかない」と指摘。市民代表の委員は「回復、リハビリ期の病院が足りない。市民の安全・安心の全体像の中の病院として考えてほしい」と注文を付けた。 新病院の位置をめぐり、両市議会の委員の意見がぶつかる場面もあった。掛川市議が「中東遠の中核としての病院を作るべき」と発言すると、袋井市議が「掛川、袋井両市民が使いやすい病院というのが大前提。中東遠への寄与は後からついてくるもの」と両市の病院であることを強調した。 委員からは国の無策に対する批判も挙がった。医師の絶対数を増やすべきとの複数の委員からの指摘に、県の担当者と寺尾俊彦浜松医大学長は「要望を続けているが、国は動かない」と口をそろえた。 同協議会は両市の市長、市議、市民代表をはじめ、医療関係の有識者らで構成。12月までに建設規模や場所、経営形態などについて協議する。第3回協議会は3月26日。事務局がこの日の意見を踏まえ、新病院の将来像について提案する。 |