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「転院先あるのか」患者ら不安 北見赤十字病院 内科、新規停止(02/02 07:33)
【北見】内科医六人全員が三月末で退職する意向を固め四月から内科が休診する見通しとなった北見赤十字病院は、一日から新規の内科患者の受け入れを停止した。従来の外来・入院患者については転院紹介を本格化させているが、網走管内では重症患者の受け皿となる医療機関は限られるため、患者や家族は不安を募らせている。 「医師は病院を退職しても次の職場がある。患者には次の行き場所はないかもしれない」。妻が内臓疾患で同病院内科に長期入院している、北見市内の六十代の自営業男性は心配そうに話した。 一月下旬に内科休診の方針を通告され、病院側に転院先探しを依頼。しかし、希望した北見市内の病院は待機者が八十人もおり、市内の他の病院も多くが満床だった。ようやく紹介されたのは三十キロ以上離れた民間病院。他の選択肢は旭川、帯広、釧路の医療機関しかない。「遠距離の入院先がいやなら、自宅に帰れということか。(看病などで)仕事が続けられなくなる」。男性は途方に暮れている。 北見赤十字の内科は網走管内で唯一、リウマチ・膠原(こうげん)病の専門治療を行っている。現在の通院患者総数は約三千人、入院患者は約七十人。膠原病治療で月一回通院する市内の女性(65)は「代わりの病院を紹介されても、新しい医師との信頼関係ができるまで相当の時間がかかるのでは」と肩を落とす。 北見市内のある個人診療所(内科)には、既に一月下旬から北見赤十字の通院患者が数人、転院してきたという。この開業医は「転院患者で市内の医療機関は混雑が続くかもしれないが、本当に問題なのはその後だ」と指摘する。これまで患者に不安を与えずに診察できたのは「病状が悪化した時の受け入れ先として、北見赤十字の存在があったからこそ」と話す。特にリウマチ・膠原病は、通院患者の病状が変化した場合、今後は旭川や釧路などの病院に専門治療を託すしかなくなる。 開業医は「患者たちの経済的、精神的負担は増す。自分のことのように気が重い」と嘆いた。 |
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