「最新のおもちゃ、親子一緒に楽しく　粘土でスイーツ、テレビ紙芝居…」の記事詳細：イザ！

最新のおもちゃ、親子一緒に楽しく　粘土でスイーツ、テレビ紙芝居…

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01/31 12:02更新

　大人も一緒に楽しめるおもちゃの発売が相次いでいる。少子化などの影響で業界全体の売り上げは右肩下がり。各社とも財布を握る大人のハートをガッチリつかもうと、新商品の開発に余念がない。東京国際フォーラムで開かれた国内大手７社の商談会「ＴＯＹフォーラム２００８」でも、そんなおもちゃがズラリと並んだ。（田辺裕晶）

　本物と見まごうばかりのクリーム（実は粘土）が、搾り器からにゅにゅっと出てきた。合成ゴムなどのスポンジに飾ればケーキのオブジェに。マカロンやシュークリームにはさんで鎖を付ければ、かわいいネックレスの出来上がりだ。

　こんな親子で楽しめるデコレーションおもちゃが、セガトイズから３月に「パティシエ気分♪」として、エポック社から４月に「ホイップる」、タカラトミーから５月に「デコッティ」と、まさに相次いで登場する。

　スイーツをモチーフにしたアクセサリーが人気を呼んでいるが、それを自分で作ってしまおうというおもちゃだ。

　エポック社の開発担当者は「うちのクリーム風粘土はパティシエの練習用に開発されたもので、色々なデコレーションを身に付けられるようにレッスンボードも用意しました。上達すれば実際のケーキ作りも格段にうまくなりますよ」と話す。

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　時流に乗った商品ばかりでなく、各メーカーはそれぞれにアイデアを凝らしている。

　「子供が一番喜ぶのは読み聞かせ」という考えから、コナミは演出効果機能付きテレビ紙芝居「テレしばい」を展示の目玉に置いた。マイクを兼ねたコントローラーをテレビに接続すれば内蔵の９作品が楽しめるほか、新しい作品もパソコンを通じてネットからダウンロードできる。登場人物に合わせて声色が自動的に変わるため、朗読が苦手な人でも上手に読み聞かせができる仕組みだ。

　気持ちを和ませるペットロボットが普及するなか、セガトイズでは「夢ペットシリーズ」の「夢ねこハート」を９月に発売する。普段はネコの鳴き声だが、首輪をつけると人の言葉を話し、頭をなでると「もっとなでて」、尻尾に触ると「やめてよ」など、３３３種類の反応を示す。同シリーズは平成１４年の発売から、１００万個以上売り上げている人気商品だ。

　タカラトミーは同フォーラムで、「大人モアソベ」と題して対象年齢の広い商品を展開した。なかでも昨年１０月に発売した「いえそば」は既に２万６０００個を出荷して注目を集めている。開発担当者が手打ちソバ教室に通って工程やコツを覚えた自信作で、初心者でも約２０分でソバが作れる。経験が必要な水回し（水とそば粉を混ぜる工程）もハンドルを回せばできるなど、随所に簡便化へ工夫が凝らされている。

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　日本玩具協会によると、平成１８年度の国内市場規模は約６４００億円（店頭価格ベース）。５年間で１０・３％も落ち込んでいるという。チームリーダーの稲増和夫さんは「少子化はもちろんですが、子供のおもちゃ離れが深刻です。小学校高学年から携帯電話やオシャレにお金を使うようになったので、ＴＶゲーム以外のおもちゃに関心が向かない」と漏らす。

　このため各社は「団塊世代の祖父母と、団塊ジュニア世代の親の心をつかみ、売り上げを取り戻す」戦略に出ているという。一緒に遊べる商品が多いのはそのためだ。稲増さんは「各社とも将来の少子化を見据えて準備を進めてきました。今後もこの傾向は続くでしょうね」と話している。

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