中国製冷凍ギョーザによる中毒が明らかになった30日夕以降、「ギョーザを食べて体調を崩した」という訴えが各地で相次ぎ、各保健所などは31日、因果関係の調査を始めた。
秋田市では30日夜、同市の50代の夫婦から「市内のスーパーで買ったギョーザを食べて、体調不良を起こした」との連絡が保健所にあった。
保健所によると、夫婦は21日に日本たばこ産業(JT)子会社が中国から輸入した「手包みひとくち餃子」(20個入り)を購入。22日夜に5個ずつ食べたところ、妻は約3時間後に吐き気や目の腫れ、充血などを訴え、夫も翌日、吐き気や胃もたれなどの症状が出た。
妻は29日夜にもさらに5個食べ、同様の症状が出た。2人とも病院には行っておらず、現在は回復しているという。
秋田市では、ほかにも男児(9つ)を含む4人が不調を訴えた。
熊本市でも30日夜、「高校1年の女子生徒が28日と29日に『手包みひとくち餃子』を食べ、その後体調を崩した」と、親族から購入先のスーパーに問い合わせがあった。熊本保健所などによると、女子生徒は吐き気や腹痛などの症状が出たが、風邪だと思い病院には行かなかった。30日の報道を見て不安になり、連絡したという。
静岡、京都、福岡の3府県では自主回収対象の冷凍食品を食べた4人が吐き気などを訴え、うち3人が診察を受けた。
青森、茨城、愛知、大阪の各府県や東京都でも31日午前までに、不調を訴える相談が計10件以上あったが、いずれも医師の診察を受けるほどの症状ではないという。
各保健所は残ったギョーザの提供を受けるなどして関連を調べる。
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