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全国初違反累積で事業許可取り消し ワンコインタクシー 

2008年02月01日

 運転手の長時間労働や車両の定期点検を怠るなど悪質な法令違反を繰り返したとして、国土交通省近畿運輸局は1日、大阪市大正区の「新ワンコイン交通」に対し、道路運送法に基づき事業許可を取り消した。同社は今後タクシーの営業ができず、2年間は新規の許可申請も認められない。国土交通省によると、02年にタクシー事業者への違反点数制度が導入されて以来、累積点数が80点を超えて許可が取り消されたのは全国初。

 近畿運輸局によると、昨年11月の監査で、同社の1人の運転手の1日あたりの労働時間が、16時間以内と定めた省令に違反していた。また車両の運行記録計(タコメーター)を取り外して走行時間を少なく装っていたケースもあった。3カ月に1回義務づけられている車両の定期点検も、10台中6台で実施していなかった。

 02年のタクシーの参入規制緩和以降、大阪では初乗り500円の「ワンコイン」など安価な運賃の事業者が大量に参入した。同社は05年2月に営業を開始したが、任意保険への未加入や運転手の長時間労働などの法令違反が見つかり、昨年7月には17日間の事業停止命令を受けていた。運輸局は今回、「改善が見られない」として許可取り消しに踏み切った。

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