2008年02月01日

場内インタビュー

 去年の鯖江はいなかった気がしますが、N杯名物DJが登場。着ぐるみはいなかったですが。
また、鹿島選手がゲストとしてDJの横にいました。
男子の優勝争いは「さぁ誰が優勝するんでしょうか?」というDJの煽りが空しく聞こえるほど
冨田選手の圧勝でしたが、個人枠での4位が誰になるのかが注目でした。
1種目終わるごとに、塚原選手が何位か気になって。
経験を積むという意味では、若手の選手が入った方が良かったのかなぁーと思いつつも、
塚原選手が代表になってほっとしました。
代表発表後のインタビューでは「まだまだやりたいんで」という一言が!
塚原選手は新ルールで、まだ国際大会に出ていないと思いますが、評価が楽しみです。

ところで、代表発表後の場内でのインタビュー。
アジア大会(ドーハ)まではともかく、アジア選手権の代表の男子選手は、
代表になったというより、世権やアジア大会の代表を逃したという気持ちの方が強いはずで、
実際、反省の言葉が多く聞かれました。
しかも、そのあたりになって聞き手のアナウンサーも疲れたのか「今のお気持ちは?」を連発(^^;
(てっきり新人アナウンサーの研修かと思ってしまいましたが、中堅?の方でした)
協会の方がやれば良いのに・・・と強く思いました>聞き手

もちろん、観やすさ、速報など良い大会だったと思います。↑文句って程のことではないですが。

佐原選手の引退宣言は、そのインタビューの中でありました。
そういえば、二次予選のとき市川選手がゆかの曲が違った・・・という書き込みをしましたが、
佐原選手も初日は去年までの曲で、2日目が新しい曲でした。
(DVD、2日間買うと楽しめますね。って、もちろん販促のためではないと思いますが)
結構ある事例なのかもしれませんね。勉強不足(記憶力不足か)でした。
期待されてもケガなどの理由で辞めざるをえなかった選手もいるかと思います。
この世代は、本当は井出選手がいましたけどね〜・・・
また、別のスレッドのレスにありましたが、古川選手もケガされているようですし。
むしろ、黒田選手が順調にきていることが凄いと思います。
岡部選手は、代表になると思ったんですけど・・・初日の失敗が大きく響いてしまいました。残念。
でも女子の選手としてのピークも伸びていますし、来年、再来年でもまだまだいけると思います!

来年は小沢選手だけでなく、鶴見選手や山岸選手も(五輪前年で)資格があると思いますが、
うまく力の合わさったチームになるといいですね。
今年は16位以内、来年12位以内。ライバル国は多いですが、出来ると信じてます。
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2008年01月31日

エアーは体操にも使えると思います

 約1年前に、ブレイクの最近の映像を見た時には、本当に驚きました。
開脚旋回(トーマス)の捌きも体操と同じですし、ゴゴラーゼ等の技も行っていますね!特にシュピンデルの究極位置での転向とも言えるエアーは、体操の床の捌きに現れてもおかしくない捌きで、評価に値すると思います。
しかし、片手で倒立で何回も回る捌き(グローブでもしているのでしょうか?)や肘でのトーマス、頭での回転技は体操としては使えないでしょう。
私は今、首を痛めているのですが、あの頭での回転。将来、頸椎に影響でないのかな?と心配になります。
体操の床のカーペット上で、あんなに片手の連続回転が出来るのでしょうか?
また、やったとしても無価値な部分と評価される可能性の方が高いと思います。ポール選手のやったゴゴラーゼからのウインドミルが現実的な体操に使えるブレイクの捌きだと思います。エアーは体操の床で是非見てみたいですがね(笑)
いずれにせよ、ブレイクから体操競技が学ぶ要素もあるとは思っています。
片手で回転する技はナインティーと言う技なのですが体操の床では3,4周位が限界だと思います。やはりこの動画くらい回転するには滑る床でグローブをつけないと無理だと思います。
最近ではエアーを片手でおこなう技も出てきていますが体操では認められませんよね。
元世界チャンピオンのビロゼルチェフ選手の趣味はブレイクダンスでした。
あの16歳でいきなりチャンピオン、4種目10点、他の2種目も9.95と、おそらく男子体操での最高得点を出した天才選手でも、趣味にブレイクをやっていたそうです。もしかしたらブレイクから、その天才的なセンスを養われていたのか?も知れません。他にも世界チャンピオンになった選手の趣味がブレイクだったと言う話は良く聞きます。
体操の練習の合間にブレイクで感覚を鍛えていたのか?も知れません。
この様に、今の時代、体操だけの練習をしてトップ選手になると言う考えは合わない時代なのか?も知れません。体操と類似したスポーツ、トランポリンやブレイク、タンブリング競技、水泳の飛び込み等々、そう言う種目の良い所は吸収して自分の体操に組み入れる事が出来る選手がトップ選手になれるのだろうと思います。私達が体操をやっていた時代、体操選手と柔道の選手は、本当に体操だけ、柔道だけ上手くて他は全く駄目!特に球技はもうお手上げ(笑)の選手が多かったです。しかし、現在の跳馬を雄大に跳ぶには陸上の助走(陸上の速く走る為の技術)を得る事が必要でしょうし、昔は走らせたら体操選手は何か?特徴のある走りでしたから(笑)私の友人でボクシングでオリンピックに出た友人がいますが、その友人は体操でも車輪からドッペルぐらいは、やっていました。この様に何の道でもトップになる人は、あらゆる種目(ブレイク含む)から体操に有効な手段を模索して、導入する事が出来る人が伸びていくのだろうな!と感じる次第です。
また、今では体操で普及しているフェドルチェンコ、あの原型を初めて見たのは私は「ブレイクダンス」と言う映画の中で松葉杖をついた足の悪い方が、実演していました。おそらくあの方が、世界で初めてフェドルチェンコの形を披露した方だと思っています。あの実演が現在のフェドルチェンコに影響したか?は別ですが、フェドルチェンコ選手自体、もしかしたら、あの映画を見たのかな?と思ったぐらいです。この例の様にブレイクで行われていた技が実際に体操の技として高難度に位置づけられている事からも、ブレイクは別の世界と見るのは、もう時代遅れなのか?も知れません。
ブレイクダンスが流行り始めた頃、ブレイクダンスは功夫(カンフー:少林拳などの中国武術)が起源になっていると聞いた事があります。最近は動きもかなり激しくなりましたが、↑の動画を見ると、カンフー映画に出てくる動きの一つが組み込まれているように見えました。そもそもゆかの『トンフェイ』も、カンフー映画では頻繁に見られる動きです。元体操経験者さんが以前から評価されてるエアーも、カンフーでは蹴り技に使われる動きの一つで、それがあのように見せる技として発展したんだと思います。
何年か前にここに書いた事がありますが、中国の映画に『海市蜃楼(日本名:天山回廊)』というのがあり、その一部に、本物の馬の上で交差ひねりをするカットがあります。ジェット・リー主演の『少林寺』でも、馬上アクションは目を見張るものがあります。重い鎧を着て馬に乗っていた中世ヨーロッパでこのような動きは不可能なので、もしかしたら、あん馬の起源は中国で、たまたま中国に来ていたヨーロッパ人がそれをヒントに競技種目にしたのでは?と思っている程です。伝統的にあん馬が強い中国は、強くて当然と言えるかも知れませんね。
余談ですが、中国ではカンフーの大会でも採点競技があります。12m四方の中で、10点満点で様々な演武を採点される競技です。今も行われてるかどうかは解りませんが、昔TVで紹介されたのを覚えていますが、詳細は解りません。ジェット・リーもその大会で優勝経験があったはずです。


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2008年01月30日

荻原次晴さんの番組

 あの後世に残るビロゼルチェフ選手、完璧なのですが、唯一鉄棒の伸身ドッペルの時のみ、膝のゆるみが若干見られました。それ程、普通の車輪で初めから伸身で回る事は難しかったと思います。そして男子では加速車輪が一般的になり初めても、女子の段違い平行棒ではバー間の問題が解消されていなかったので「ぶっぱなし」による伸身ドッペルが主流でした。今でも加速を用いて表現出来る女子選手は少ないのでは?とも思いますが、確実に将来、女子も男子同等の加速車輪の時代となるでしょう。
男子とは体つきが違う女子で加速を行うには、それ相応の相当な筋力を要すると推測出来ますが、これをクリアして女子の常識となる日も、近いと思います。体操は日々発展するスポーツ。だから同じ技の捌きでも日々向上している。そういった体操の計り知れない魅力に取り憑かれた私やじむきちさん等のファンの一員であり、その上でどんな技術を使ったのか?研究したい自称「きちがい」がいる事をご理解ください。

美意識から導入へ踏み切れなかった状況の中、スワンドッペルで勝負出来た時代が重なったことが大きな要因だろう・・・。お二人の書かれた世界の技術動向は、私のつたない記憶にも合致しています。

 童非のさばきを初めて見た時は私も大方の日本の関係者と同様、あんなに腰を曲げていいの?と感じたのは事実です。
 しかし彼の行う新月面が、それまで見たこともない程の高さを示し、2回のひねりの終了が鉄棒位であることが、その技術の確かさを証明していると自分は思いました。
(先述のお二人が書かれた伸身ドッペルの高さを示すのに適した技術というのが正しいところです)

 その後3年程の間に彼の鉄棒は、世界選手権で10点満点を与えられる等最高の評価を得ることになります。

 その後日本が世界に遅れを取った後もなお、種目別の全日本のチャンピオンでさえ、高さの示せないすっぽ抜けたような終末技を行っていました。それを見る都度、なぜあふり技術を停滞させているのかと疑問が募るばかりでした。
 
 それがやっと国内で見られたのは、バルセロナの翌年の西川選手によってであると記憶しています。

 しかし中国式あふり導入までの経緯は、じむきちさん、元体操経験者さんによってやっと自分の中で整理がつきました。

中国以外で最初に取り入れたのは、恐らく、東ドイツのホルガー・ベーレント選手(87年)だろうと思います。この頃はまだ中国でも数人しか実施していなくて、李寧、許志強選手はやっていませんでした。楼雲選手はやっていましたが、ロス五輪では前方ダブルハーフだったので、いつ頃からかは解りません。87年はじむきちさんの空白期間中なので、記憶にないのは当然でしょうね(^^)
ベレンキ選手はバルセロナ五輪から使用してますが、91年インディアナポリス世界選手権では、ドイツのビュフナー選手も使用していました。中国はほとんどがこの捌きでしたが、まだ普及というまでには至ってなかったという印象です。

日本の選手で最初に取り入れたのは、恐らく、西川大輔選手(93年)だと思います。92年までは従来通りでしたが、オフシーズン中に伸身月面ごと大改造した感じでした。中国式あふりだけでなく、伸身月面のひねりの時期など、捌き方が完全に変わっていました。もしかしたら伸身新月面を目標にしていたのかも知れません。93年には、コロブチンスキー選手も3宙を止めて、中国式あふりから伸身新月面に変えてました。この頃から普及し始めたのかも知れませんね。

アトランタ五輪を過ぎた頃には、中国式あふりはほとんどの選手が実施していましたが、そんな中、韓国のイ・ジュヒョン、スペインのヘスス・カルバロ選手は従来のぶっぱなしから伸身新月面を実施してたので、返って新鮮に見えたのを覚えてます。

普及が遅れた理由について、じむきちさんや元体操経験者さんの考えの方が納得出来る事に気付きました(^^;因みに私は、
1.89〜92年の規定の下り技(かかえ込みダブル)の前に、大きく腰を取りすぎると減点される傾向があった。
2.89・91年と鉄棒連覇を果たした李春陽選手は、中国式あふりを使用せずに浮きのある素晴らしい伸身月面を実施していた。
と思っていました。2は全然信憑性がありませんが、1は結構深刻だと思います。あくまでも私の推測に過ぎなかったのですが、お2人の考えの方が合理的っぽいですね。


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2008年01月29日

踊りのセンス

 小学生や中高生の選手に、『表現力』というのを要求するのが高望みなのかもと思わなくもありませんでした。(自分は怪我をして動けない時期に初めて、踊りをもっと良くしようと思い始めたので・・・)

しかし、ストリートダンスをやっている子供達は、ステップも振りさえもあやふやだとしても、アピールがあふれている。(もちろん、ダンサーでもシャイで奥ゆかしい踊り手さんもいますが・・・)どう踊りたいか、誰になりたいのかが、一目でわかります。(ああ、この子は安室ちゃんになりたいのね、とか)

女子体操では、技と踊りの部分とは別個に考えがちですが、男子を見ていると、技も表現の一部なのだなと感じます。吊り輪や平行棒、鞍馬の技の捌き方や間の取り方って、選手それぞれでかなり個性がありますよね。

小さい頃に基礎を徹底するのは大前提ですが、それと同時に
「自分は何をやろうとしているのか、どういうものをカッコイイと思っているのか」を、『人が見て一目で分かるように』表現する、伝える方法を教えてあげたいと思います。(というか、私が教えてもらいたいですが・・・汗)


今日、『バックダンサーズ』という映画を見ました。
映画としてはツッコミ所満載ですが、「なぜ踊るのか(体操するのか)、劣悪な環境下で、どうやって頑張るのか」ということを見せてくれる映画でした。

センスがあってうまいけど、繊細で奥ゆかしい(わかりにくい、でも凛としてる)hiro。
はっきり言って踊りは初心者だけど、「ちゃんとやらなきゃ」と意識していない時に爆発的なパワーを感じさせるサエコ。
不器用だけれどひたむきで、楽しい!って思ってるのが出てる平山あや。
ちょっと重そうだけど、「負けない!!」っていう迫力があり、一番躍動感に溢れていたソニン。

アメリカ貧困層の魂の叫びから生まれたクランプを撮った『RIZE』が、ダンス映画としてあまりに秀逸だったため、かなりお粗末な印象を受けてしまう『バックダンサーズ』ですが、小学生でも気軽に見られるし、「私も好きな事を自分のために自分の力で楽しもう!」と前向きになれる映画で良かったです。

特に女子の床。せっかく音楽が付いているのに全く音を無視したような
演技もチラホラ・・・(振り付けの問題かも知れませんが)
技の難度やパワーの方が得点に結びつきやすいというのがその理由なんで
しょうが・・・音はじゃあ何の為にあるんでしょう?
もう音楽ナシでいいんじゃない?みたいなんじゃあまりに哀しいですし、
音を付ける意味もないんじゃないかと思います。
曲の理解とまでは言いませんが・・・。

ダンスの要素がもっと得点に反映すれば・・・コレが難しいんでしょうね。

でも、音楽を無視してしまってはかえって完成度を下げてしまうと思います。
完成度を上げるのが体操の目的なのに・・・・
女子の床は体操の中で唯一の芸術的アピールのある種目なんですし、
ダンスのアピールがあったか無かったかは、各審判の個人の裁量でもっと
汲むべきかなと思います。
今のままじゃ、男子体操の芸術的な完成度に負けてると思います。


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2008年01月28日

関東学生新人戦・交流戦

 関東学生体操連盟より聞いた日程・時程は以下のとおり

14日(土) 交流戦 10時30分〜交流B試合、14時35分〜交流A試合

15日(日) 新人戦 10時20分〜新人B試合、15時〜新人A試合

新人戦は個人と団体戦がありますね。
新人戦の個人は順当に行けば、順大の渡邊恭一選手が優勝するのではないでしょうか。
大学に入ってから半年の間の彼の成長ぶりはすごいですね。

他に注目選手としては、日本体育大学の寺尾尚之選手(全種目安定しているところがすごいです。2次選考会以来右足を負傷しているのでしょうか?ちょっと心配です)、
中島立貴選手(この人の棒下宙返り1回ひねりはいつ見られるのでしょう・・・鞍馬に注目ですね)、
岩下直史選手(吊輪が楽しみです)、
どこに行ったかいまだわかりませんが田頭剛選手(床、どんな演技構成になるのでしょうね)、
筑波大学の生瀬友尊選手(床・跳馬に注目かな)、
田窪啓太選手(鞍馬は今年の全日本インカレ種目別1位でした)あたりかな〜?

日大と日体大の一騎打ちのような感想を持ちました。順天堂は各種目大きなミスが目立ったように感じられましたが、注目の渡邊選手は棄権だそうでした。でも順天堂チームはチームリーダーの斉藤さんと原田さんのツーショットが見られてラッキーでした♪

 詳しい個人名がよくわからないんですが、新人Bで出ていた筑波大の選手2人も相当注目を集めていたと思います。特に鞍馬の演技はノーミスで、たしか15点近く出していたと思います。

 また各種目については、床ではそれほど大きな技は見られず、減点の少ない丁寧な演技が見られたように感じます。

鞍馬は年々レベルが上がっているような気がします。個人的な視点ですが前後の移動での進行方向からのねじれが気になりました。

吊り輪ではやはりヤマワキ〜ホンマが大流行ですね。終末技にC難度を持ってくる選手がほとんどで、今後の課題でしょうか?

跳馬は伸身ツカハラとカサマツとユルチェンコが主流ですね。前転とび系では、日大に屈伸ドッペルのハーフを実施した選手がいました。

平行棒ではB、C難度のとれるカットが流行っているような気がしますが、全体的にバータッチの失敗が多いような気がしました。またべーレを実施する選手はそれほど多くなく、モリスエにいたっては見た記憶がありません。反面Dツイストは流行なのか多くの選手が取り入れていましたね。

鉄棒では離し技にコスミックがはやっているような印象をうけました。コールマンを実施したのは筑波大の選手と、もう1人いたかいないかのような気がしますが…他はトカチェフ、コバチ、ギンガー等。私の好きなイエガーを見せてくれる選手はたぶんいませんでした。あとはエンドーからのひねりとホップターン系統で難度をかせぐ選手が多かったとおもいます。終末技は伸身新月面、伸身サルトあたりが王道でしょうか。

体操ファンさんのあとに書くには恥ずかしいのですが、観戦した感想を。
プログラムも出場選手の名簿の張り出しも無かったので、顔がわかる選手
しかわからないという大会でした。
B班筑波大の選手は生瀬友尊選手と田窪啓太選手ですね。
生瀬選手、コールマンがなかなか上手くいかないらしく今回も落下してしまいました。

順大のメンバーは田頭剛選手(因島)、千葉昴選手(盛岡北)、鈴木孝昌選手(洛南)、石川輝選手(鯖江)、佐藤怜選手(埼玉栄)
田頭選手、髪が伸びて少しやせたのか体のラインが綺麗になってました。
床は第1・2シリーズともに2つの宙返り、終末技は抱え込みの2回宙返り。
タンブリングの高さ、宙返りの高さはすごかったです。
跳馬のドゥリッグスでしりもちをついたのは惜しかったです。

わたしも結果を見ないで帰ってきたのですが、多分日体大の寺尾尚之選手が
優勝したのではないでしょうか?
跳馬、ユルチェンコ1回ひねりで着ぴた。床・鞍馬ともに綺麗に通してBスコア9.2。
ミスらしいミスは平行棒のDツイストでよろけてバーの外に出られず戻ってしまったくらいでしょう。


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2008年01月27日

日本選手が鉄棒得意な理由

 ワールドカップ中国大会のビデオを見ていたのですが、鉄棒決勝のところで、
遠藤先生が「中国選手はなぜかあまり鉄棒が得意でない、逆に日本選手は鉄棒が得意な選手が多い。理由はわからない」というコメントをされていました。

素人考えなのですが、これにインターハイの団体戦が関係している可能性はないでしょうか?アテネ五輪当時のルールでは鉄棒は点が出やすい種目だと聞きました。
インターハイではほとんどの強豪校は団体をまず、一番の目標にしているでしょうから、点の出やすい鉄棒を重視している(又は重視していた)ということはないのでしょうか?

2001年から2003年にかけてのインターハイの上位校の得点の内訳を見ると、鉄棒が他の種目に比べて明らかに高得点が出ているように思えます。(2001年以前は内訳がわからないので・・)2004年以降になると鉄棒の優位が無くなっているようにも思えます。この間に何かあったのでしょうか?(規則変更など)

そして、気がかりなのは、インターハイが男子は今でも10点満点ルールだということです。今のルールでは国際大会では跳馬で勝負が決まってしまうのに、旧ルールでインターハイを戦っていると、シニアになってから国際大会で外国と戦うのにハンデになりはしないかと・・

その時期、上位校に鉄棒の得意な選手が多ければそうなるのでは。
逆に2004年には星選手も卒業し、高校生にしてはつり輪得意なメンバーになっている様な(栄は)。
また、得意でも失敗すれば得点は出ないので、結果からだけでは判断できないかも?
・・・と、単純に思うのですが。

どうなんでしょう〜。全日本ジュニアは男子も新ルールですが。
2つのルールで同時にやる選手は負担かもしれませんね。
ただ、まだ10点満点のルールで鍛えられた方いいような・・・
・・・って思ったりもします(私も素人考えですが)。
もちろん、国際大会を見据える選手の指導者は当然、将来も考えて指導されると思いますが。

ところでタイトルにある通り「日本が鉄棒得意な理由」は何でしょうね。
その昔は、あん馬が得意ではないと言われていたらしい日本人選手ですが・・・

同時期の全日本ジュニアの成績の方も見てみました。
で、ほとんど顔ぶれが同じはずの上位チームの得点には、インターハイのような「鉄棒優位」が見られないように思います。そして、跳馬が他の種目に比べて高得点になっている傾向があるように思えます。この時期、インターハイに比べて関西の順位がやや高くなっているような?当時在籍していた沖口選手のおかげでしょうか。
適用ルールによって得点の出やすい種目と出にくい種目が違ってくるのではないかという気がしてしまうのです。

>もちろん、国際大会を見据える選手の指導者は当然、将来も考えて指導されると思>いますが。
現場の指導者の方は世界と戦うことを見据えてらっしゃると思うのですが、もし、学校側が「まずインターハイの団体を」と要望していて、それが足枷にならないといいなと・・老婆心ですけど。

>その昔は、あん馬が得意ではないと言われていたらしい日本人選手ですが・・・
中国と戦うことを考えると、遅れをとってしまっているような・・逆に、中国選手はあまり鉄棒が得意でないという理由も謎ですね。

鉄棒とあん馬はどちらも大きな筋力を伴わず、巧ち性(器用さ)が要求され、しかも「落下」というリスクが高いという点で共通しています。ただ、基礎技の系統という点で見ると、あん馬のほうが鉄棒よりも単純な構造に思えます。

昔から中国チームは団体戦などを振り返ると、「ミスをひきずる」「総崩れになる」ような精神的な弱さがあるように思えます。
基礎系統の単純なあん馬のリスクに対しては「床面での旋回○百回」などという、圧倒的な練習量によって育まれる旋回力で「攻め」に対応できていますが、「車輪○百回」で対処できない鉄棒には「守り(リスクを負わない)」という方向でしか対処できていないように見えます。
中国体操チームが世界にデビューしてからの数十年、鉄棒の特に「手放し技の大技」では「勝ちパターン」よりも「負けパターン」を多く経験してきたからではないでしょうか?

中国ほど練習量の確保できない日本は、「経済的かつ繊細で緻密な練習の積み重ね」と、伝統的にあった「追い詰められたときの精神的強さ」をたゆまず進化させてきたのだと思います。鉄棒など、難度こそ世界一ではないにせよ、必要な技のリスクをきちんと背負ってバラエティーよく構成し、なおかつ「世界一の実施」を実現しているのですから、絶賛されて当然ですよね。

・・・新ルールによって日本には「質」よりも「量(筋力や難度)」の課題が増えてきたのかもしれません。


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2008年01月26日

FIG規格と日本体操協会規格

 FIGの主催する国際大会はFIGの検定規格に合格している器械器具で無いと使用出来ません。
同じように日本体操協会にも規格があって、この検定に合格した器械器具製造業者は10社近くあります。

でも、基本的に国内の主要な大会(日本体操協会が主催する大会)では、シェアNO1の大手企業さんの器具を使う事が一般的なので、各体育大学や体操クラブは、この企業さんの器具を使っているのが一般的でしょう。
日本の器械器具規格集(日本体操協会版)しか私は持っていませんので、FIGの規格の範囲がどこまで?日本の標準的器具と違うのか?は解りませんが、オリンピックや世界選手権等では事前に現地で使う器具を使って、合宿等を行っているのは確かです。(その後の使い道は解りませんが、購入でしょうか?購入ならば全器具だと数千万以上の負担となるのでレンタルか?も知れませんね!)

一方、アジア大会はFIGの主催する大会では無いので、この規格より外れた器具も使って良い物と推測されます。
以前、中国で行われたアジア大会?でしたか?は忘れましたが、吊り輪のバネが全くと言って良い程無く、あの池谷選手でさえ前方車輪が出来ないといった演技をした事がありました。TV映像を見ていましたが、全くバネの影響を受けずに力が無茶苦茶無いと演技出来ない様な吊り輪で、これはちょっと地元中国に有利すぎる器具じゃないの?と思った事がありました。

一流選手ともなると、TV解説でもされていた様に、各大会の器具にあわせた練習をする上で、日本の器具を使った試合にも出なければならない。
冨田選手のコールマンの落下は、そういった狭間での失敗であり、世界選手権の器具と日本の器具とのバネ(しなり)の違いをモロに受けた結果でしょう。
私も今のFIG規格と日本体操協会の規格が、似通った物でなければ、選手の負担はもの凄く大きな物になると懸念しています。

以前、私も練習で戦前の鉄棒に触る機会がありました。
焼き入れを全くしていない本当のタダの鉄棒!勿論しなりなんて全く無し。
この中で車輪から宙返りをしたら、真上に上がるだろうと思い、怖くて鉄棒を放せなかった経験があります。押し〜ぬき〜あふりの3拍子まで狂ってしまい大変でした。この様な経験に近い中で試合を一流選手は器具との戦いも常にしているのだと言った目で見られると良いと思います。

昔(日本がV10を達成した頃)は日本の器具が国際大会で採用される事が常の状態でしたが、外国製の色々な器具がある現状においては、選手の方々におかれては、器具との戦いも本当に大変な物だろうと思います。


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2008年01月25日

中国有利?

 今回の個人総合を見た限りでは、中国選手と日本選手の間に「基礎」「体力」の差、それも量的な差を感じました。着地が今ひとつ決まらなかったりするのは調整不足などということもあるかもしれませんが、難度をいっぱいいっぱいに上げてきているために、調整が非常に微妙になってきているのかもしれません。

例えれば、中国選手が150載る台車に120の荷物を載せて上手に運んでいるとすると、日本選手は100載る台車に110の荷物を載せてときどきこぼしながら運んでいる、といった印象を持ちました。
台車の運転は日本選手のほうがうまいはずなのですが、台車のキャパが小さいために、荷物が大きいとどうしても不安定になるときが出てくるという感じです。

日本はこれまでジュニア時代から巧ち性と美しさを丁寧に身につけることで10点満点の中で世界最高の演技実施を実現してきました。
これに対して中国は以前から「倒立静止○十分間」「床で旋回○百回」などという、単純な反復練習の積み重ねを選手育成の中で重要視してきたと聞きます。

このようなトレーニングは10点満点のルールの中ではいまひとつ活きてこなかったようですが、今のルールのように「F難度10個という上限」がはるか遠くにある現状では、巧ち性だけではなく「難度をどんどん上げても不安定にならない基礎体力の充実」が要求されてきます。

現在のルールでは、幼少期からの持久的トレーニング量の充実した中国が有利になるのは当然なのかもしれません。

これをまったく同じように日本でやるのはまず無理だと思います。中国は指導している方も、Jr選手もどちらも「国家公務員」でしょうし、日本ではJr選手は月謝払ってお稽古事で体操を習う「お客さん」なわけで、キツイ基礎練習を課して、技をなかなかやらせてもらえなければ、やめていってしまう子供がほとんどじゃないでしょうか?鹿島選手を子供の頃指導された、小畑先生が「鹿島以上に素質のある子供もいたけれど、練習についてこれず辞めていった。続けられたのは鹿島だけ」といったコメントをされていました。
呉傑コーチが最初に朝日生命で指導したときも、辞めていく子が多かったようですし。
中国での子供達の競技人口がどれくらいで、シニア選手がどれくらいいるのか、とか詳しいことはわからないのですが、脱落していく子供がほとんどじゃないかと思います。精神的についてこれても、体壊してやめていくケースがかなりあるのじゃないでしょうか?
最近、中国の体育学校で練習に励む子供達を取り上げた番組が時々あるようですが、怪我などで辞めざるを得なかった子供達がどれだけいるか、彼らがその後どうなったか・・(日本でも怪我であきらめる子供はたくさんいますが)
でもこのやり方は、中国でも限界に近づいているような気がします。都市部で子供達に声をかけても、本人やあるいは親が「キツイから」「危ないから」といった理由で拒否することが多いようです。日本では親に余裕がないと体操をおけいこごとで習うことはまずできないけど、中国は逆である程度余裕のある家の子は体操習おうとはしないようです。
90年代までは、中国のナショナルチームってすごい世代交代が激しかったですし、十代の選手が代表入りして二十代半ばになると引退勧告された感じがあるのですが、今は以前ほど若手の突き上げが激しくないような・・個人的な印象ですけど。
シドニー五輪の中国チームにアトランタの時のメンバーは一人もいませんでしたね。
でも、シドニー代表の楊威選手、李小鵬選手も黄旭選手は北京にも出そうな感じです。彼らがすご過ぎるのか、それとも彼らに若手が引導を渡せないのか・・両方あるのでしょうけれど。

塚原直也選手の少年期を指導した呉コーチ(中国人)は、当時腕立て伏せひとつにも何百回も課したという記事を読んだことがあります。それでも呉コーチは自分の少年時代はこの倍以上のトレーニング量だったと語っていました。
 中国選手のA得点の頭抜けた高さを見るにつけ、そのことを思い出していました。

 じむきちさんの書かれているとうり、それは一朝一夕に身に付くものではなく、来年すぐ中国選手並みに難度を上げて欲しいと日本選手へ望むことは酷だという気がします。

 個人総合でも富田選手は楊威選手に、彼が2度落下しないと追いつけない程のハンディを最初から負っているのが現状ですよね。中国選手についてはよく難度が高いことのみ語られていますが、決して美しさをおろそかにはしていない。残念ながら今は中国選手には脱帽と言うしかないです。

 ただ、B得点の減点幅が少なすぎると言いたいです。採点の柱を難度と美しさと両輪にした以上は、完成度の低い演技には明確に差をつけて欲しい。
 B得点は各審判員の主観に左右されます。特に今回の富田選手のつり輪の評価には、B得点の運用の難しい面が出てしまったと思います。


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2008年01月24日

障害者スポーツについて

 今日まで兵庫国体の後に行われていたのじぎく兵庫大会(全国障害者スポーツ大会)は、先のリハビリテーションの域が高い大会で、この大会に出場する事から社会復帰への自信や勇気を持ってもらおうと言うのが主の目的です。

これとは別に、ジャパンパラリンピックと言うのが毎年行われていて、こちらはパラリンピック予選を兼ねた競技性の高い大会です。

私は、この2つ共が重要な意味を持った大会と考えています。
それは、障害者の比率を考えた場合、非常に高齢者が大きな比率を持っています。その様な現状から先の全国大会で再びスポーツにチャレンジしようと言う意志を持っていただく機会を与える事も必要ですし、年齢別クラス分け等により、高齢者でもメダルを狙えるチャンスを与える事も必要です。特に在宅の障害者を外に出させる機会となるのが、スポーツでしょう。そう言った意味で、この大会は非常に重要です(無論、各県の予選があり、その勝者が全国大会に出ているのですが)

また、この全国大会を経てジャパンパラに出て世界を目指すといった気持ちを持つ若者が出場する大会も必要でしょう。この2つの大会が全国規模(総合競技での)の障害者の大会ですが、私はこれ以外にも、出来うるならば障害者は健常者の世界に出て、健常者の中で争うと言った気持ちをも持ってもらいたいと思っています。

結局それが障害者スポーツの記録向上につながり、パラのメダルに手が届く手段です。私は、パラから帰国後、強くこの事を実感し、陸上の健常者の大会を経てパラに再度挑戦しようか?とも思いましたが、その当時、やはり体操が好きでたまらず、障害者陸上と体操の両立は出来ないと思い、結局、健常者の中で、どこまで体操が片足で出来るのか?も試したくて、障害者のスポーツ界からは引退しましたが(笑)

障害者のスポーツを考える時には競技性だけになっても、リハビリスポーツだけになってもならない。この二つを上手く両立させてこそ、明日の障害者スポーツがあるのだと思っています。

その意味でアメリカは先進国。この様なビデオを実演する人が出てくる環境にあります、プロ野球でもアボット選手の様な片腕の無い大リーガーも誕生した国。日本も障害者である事を恥ずかしがらず、障害者の域を超えて、どんどん色んな分野にチャレンジしてくれる人が出てくる事を期待しています。


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2008年01月23日

パラリンピックの世界では

先に書いたとおり片下腿や両下腿切断者の100mの世界記録は10秒台、パラリンピックの参加標準記録が12秒台です。

片大腿になると、膝が無い訳ですから、大腿を前に振り出すと、義足の膝が固定し、体重をかけて歩き、体重が義足から外れると、膝のロックが外れる「振り子式」と言う構造の大腿義足が一般には使われていますが、これでも歩くのが上手い人は、健常者と変わらない歩き方をします、パラリンピックに出る人は、膝が無い全体がカーボンの板で出来た義足で走り、これの100m世界記録が15秒台、両大腿でも18秒台だったと思います。

これは、早く走る為には、かえって自由に操作できない膝が支障になる為で、切断面から下の義足を、一枚のスキーの板の様な形をした、カーボンファイバーで出来た義足にすれば、地面を蹴った反動で反発を得られるからであり、パラや上級者の障害者の大会では、これを使用するのが当たり前になっています。

義足の素材は、昔(戦前)は木、戦後になって鉄、私が怪我をした25年前でステンレス、今はカーボンやチタニウムが主流です。

ご質問の両大腿切断者ですが、最新式では膝をコンピューター作動で普通の膝と同じ様に動かせる義足が存在し、これを装着した、熟練した両大腿切断者なら、健常者と全く変わらない動き(階段の昇降等も)が可能です。

但しこの義足は非常に高価で重く、スポーツ向きではありません。
パラに出る様な人は、一般生活用とスポーツ用の義足を持っているのが一般的で、あのビデオに出てくる物は、非常に軽量のチタン等で出来た義足です。
もっとも、これで全力疾走するのは不向きか?も知れませんが、ジョギングや歩く程度なら、これでも上手い人は、一見して健常者と変わりません。

日本の立位障害者の記録は、世界に比べて非常に低いのが現状です。(車いす使用者は世界レベルですが)

これは、まだ日本の障害者スポーツ(ことに立位)がリハビリテーションの域を出切れていれず、片やアメリカ等のパラの代表は、障害者スポーツの大会から代表が選ばれるのでは無く、一般の健常者の陸上競技会等に参加している為、当然目標が健常者に近くなります。日本もパラで立位がメダルを取る事を目標にするのなら、障害者の大会で日本代表を決めるべきで無いと私は思っています。これは、実際に日本記録を持ってパラに参加し惨敗した私の感想です。

なお、私は神戸で行われたフェスピックと言う国際大会の役員をしましたが、この大会に出場したアーチェリーの障害者の選手は、何と健常者のオリンピックの韓国代表選手です。アーチェリー等では障害者も健常者も比較的ハンデ無しに健常者と闘っていけるスポーツですが、それでも障害者でオリンピックに出ている事実を知り、驚くと共に、もっと頑張らなくてはいけないと思ったのを覚えています。


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