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無料のはずの留守電がいつの間にか有料に? ソフトバンク携帯の怪(下)

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無料のはずの留守電がいつの間にか有料に? ソフトバンク携帯の怪(下)
200ページを超える携帯電話の分厚い説明書。(撮影:小田光康)
【PJ 2008年01月21日】− (上)からのつづき。友人は「例えば、おまえの簡易留守電の応答時間が20秒に設定してあるとする。一方、有料サービスの『1416』留守電の応答時間が10秒だったら、『1416』につながってしまう」と解説した。この話を聞いた後、説明書を開いてみると、「補足説明」として同じことが書かれており、実際に実験してみるとその通りの結果になった。

 そして友人はこう付け加えた。「仮にこの設定が携帯電話の販売時にあらかじめ設定されていたら、常に有料留守電につながる。そもそも、簡易留守電がオフで、有料留守電だけがオンという販売時の設定だったら、いつでも有料留守電なんだよ。だから留守電が有料のに入ってたんじゃないの。結局、おまえの『携帯電話リテラシー』が足りないんだよ」。

 わたしはこの話を聞き、妙に納得してしまった。事実、わたしにはその「携帯電話リテラシー」に欠け、通話すらとまどってしまうことがある。ましてや、それ以外の機能といったら言わずもがなだ。しかし、このような状況はわたしだけではあるまい。ソフトバンク携帯には家族で加入しているのだが、携帯電話の使い方などほとんど知らない70歳を過ぎた母親は、簡易留守電機能があることすら知らなかった。『1416』の有料留守電に自動的につながってしまう購入時の設定のままだった。

 問題の焦点は有料の留守電サービスにあるのではない。有料サービス利用法の分かりづらさにある。つまり、友人のいう『携帯電話リテラシー』が高い利用者がお得な利用法を探し出して、それを享受できるのに対し、わたしのようなデジタル・ディバイド状態の人間やわたしの母親のようなお年寄りら、一般的に『携帯電話リテラシー』の低い人々が割を食うような仕組みが問題なのだ。

 携帯電話のメーカーがいろいろな機能が付いた機種を矢継ぎ早に打ち出し、携帯電話会社が多種多様なサービスを提供するのは、利用者のためであろう。このことはいたしかたない。ただ、このことが利用者にとって分かりづらく、携帯電話自体への不信感を生み出しては元も子もない。「複雑な仕組みにして、いろんなところからオカネを取る仕組みを忍び込ませているんじゃないの」とうがった見方をしてしまう人も少なからず存在する。

 「分からなければ、携帯電話など使わなければいい」という意見も聞こえてくる。だが、携帯電話は今や、多くの人々が一人一台利用している時代に突入してしまった。生活必需品なのだ。携帯電話の販売時、10分そこそこの説明がなされ、その後は200ページに及ぶ説明書と格闘しなければならないのであれば、利用者にやさしいとはいえない。

 たまに都内でタクシーに乗ると、運転手から「どのルートで行きましょうか」と唐突な質問を受けることがある。道路のプロであれば、どんな選択肢があり、時間的、金額的にどのような結果につながるのかを道路の素人である乗客に示したうえで選択させるのが筋であろう。携帯電話販売もこれと同じような状況にある。

 ソフトバンクに限らず携帯電話を売る側は、少なくとも契約時に利用者のニーズをよく把握して、利用者の立場になった選択肢を示して、それについての十分な説明をしていただきたいものだ。

追記
 ドコモやauでも同じような留守電サービスがあるだろう。では、ドコモやauでなく、なぜ、ソフトバンクの留守電サービスについて記事を書こうと思ったのか。そのきっかけをお話ししたい。

 わたしはこの件について、ソフトバンク・モバイルに取材として話を聞きたかった。そして、ソフトバンク・モバイルのホームページにある会社概要や、そこに掲載されている報道資料のどこにも連絡先が記載されていないことに疑問を持った。これは以前にもPJニュースで取り上げた。

 ソフトバンク・モバイルの総合受付である「157」に電話を入れ、会社の代表や広報の電話番号を尋ねると、意外な答えが返ってきた。「会社の代表番号は教えられません。会社に広報は無く、報道担当者もおりません」。これから長々としたやりとりがあったのだが、結局、「代表や広報への電話番号はご自身でお調べください」という回答だった。

 大企業でこんなうそをついたり、不親切な「総合案内」などありえるのだろうか。つまりは、ソフトバンク・モバイルの情報開示とその説明責任の体制に大きな疑問が生じたことが、この記事の原点だった。【了】

■関連情報
PJニュース.net

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 小田 光康【 東京都 】
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