【石原都知事会見詳報（１）】「休日手当を出すなんて滑稽千万」

　東京都の石原慎太郎知事は１日の定例記者会見で、２日に上野公園などで行う「緑の東京募金」活動に参加する職員が、２０００円程度の休日手当を受け取ることについて「そんなバカな話はない。こっけい千万な話。すぐに辞めさせた」と痛烈に批判した。この日の会見詳報は以下の通り。

　「緑の東京募金の街頭キャンペーンですが、昨年１０月に開始した緑の東京募金については、建築家の安藤忠雄さんに、いろいろとご尽力いただいておりますが、多くの都民や企業の方々からも賛同をいただいております。さらに募金の周知拡大を図り、緑のムーブメントをつくりだしていくために、２月２日の土曜日に街頭キャンペーンを行います。猪瀬副知事を先頭に東京都職員１０００名が上野公園や都内の主要な３０カ所余りで都民のみなさんに直接、募金への協力を呼びかけるほか、オリンピック招致のＰＲ活動も行ってまいります」

　「これひとつね、ちょっとこっけいな事態が起こりましてね。当たり前のことだけれど、都の職員は十何万もいるわけですから、１０００名ほどボランティアを募ってやるのかと思ったら、休日出張費を出すんだって。そんなバカな話はないでしょうって。『いくら出すんだ』って（聞いたら）、給料によってね、違うけども１人２０００円単位のお金が出るというから、それはこっけい千万な話でね。いったいその１人がね、街頭に立っていくら募金を集めることができるかわからないけど、どう考えたって逆ざやでしょ。こういう発想が出てくるというのはやっぱり官庁の特徴なんだな。何を考えているか知らんけど」

　「こういったものに対するね、役人のだね、本当の共感があるかないか、それから自分たちがかかずっている当然、都の仕事に情熱があるかってことでね、来たくなければ来なくていいよ本当に。せっかくの土曜日だから彼女とデートするよというなら、それで結構だ。だけどね、それを動員することでね、とにかく日当を出すということは信じられないね。さっそく、それは辞めさせましたけれどもね。これもやっぱり猪瀬さんの指摘がなかったら私、わからなかった。まあ、そんなことでいろいろとこっけいなことがありました、役所のなかで」