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利益を優先「天洋食品」 従業員冷遇 休みなし1日13時間労働

2月1日8時1分配信 産経新聞


 【石家荘(中国河北省)=野口東秀】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で31日、ギョーザを製造した「河北省食品輸出入集団天洋食品工場」(天洋食品)で、数年前にも同じ殺虫剤が混入していたことがわかった。同社の元従業員が明らかにした。事実ならば、過去の教訓が生かされず、今回の中毒事件を起こしていたことになる。

 河北省石家荘にある同社工場の門は閉ざされており、報道陣は一切、シャットアウトされている。31日午後1時過ぎ、河北省の検査検疫局の幹部が同社内に入った。同幹部は「昨夜(30日)から調査している。今回の調査は大人数での実施だ。通知を受けてすぐに調査を始めた。今回の問題を重視し、真剣に調査している」と語った。

 続いて国家品質監督検査検疫総局の幹部が到着、約4時間にわたって立ち入り調査を行った。その際、関連製品を押収したもようだ。

 また、日本の生協関係者らが30日から工場を訪れているとされる。

 一方、現場には騒ぎを聞きつけた元従業員も姿を見せた。同元従業員は「約3年前に農薬の問題があった」と指摘、管理体制のずさんさが事件を引き起こした可能性があることを示唆した。ただ、その時点で日本側企業がどのような措置をとったかは不明だ。 

 工場自体の態勢が整っていないなかで、国家品質監督検査検疫総局が2003年10月、河北省での品質検査に合格すれば、輸出時の検疫などの検査を免除する措置をとっていたことも判明している。通関スピードを速めることで競争力を高めることが目的だったとみられる。

 また、複数の元従業員によると、昨年12月末、ギョーザを製造していた約100人のうち14人が理由もなく、クビになったという。多くの従業員が月給1000元(約1万5000円)、休みなしで1日13時間働かされ、「少なくない従業員が不満を抱いていた」などとも述べた。

 ただ、一方で「待遇は悪かったが、野菜をきれいに洗うなど衛生面はよかったと思う」という証言もあり、どの段階で殺虫剤が混入したのかは、今のところわかっていない。


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最終更新:2月1日8時1分

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