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集合写真撮影中、寒さのためか痛さのためか、顔をしかめて腕を組む巻(中央)、前列左から3人目はクゼ監督
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サッカー日本代表のFW巻誠一郎(27)が、6日のW杯アジア3次予選初戦、タイ戦(埼玉)のメンバーから外れる可能性が浮上した。1月30日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でGKと接触し右胸を強打。翌31日になっても痛みが引かず、骨折の疑いも否定できないことから、日本協会のドクターの判断を仰ぐことになった。なお、1日からの直前合宿には、巻を含むボスニア・ヘルツェゴビナ戦のメンバー25人が招集された。
指揮官の不安が現実のものになってしまった。ボスニア・ヘルツェゴビナ戦後の会見で、岡田監督は「ケガ人が何人か出たので心配。巻と高原だ」と初白星の喜びに浸る間もなく、先発2トップの負傷を気遣った。中でも右胸を強打し、前半33分に途中交代したFW巻の症状は深刻だった。
一夜明けたこの日、巻は所属先の千葉の一員として千葉市役所を表敬訪問。椅子から立ち上がる際には、かすかに表情をゆがめる場面もあった。その後、千葉の集合写真撮影にも参加。「大丈夫です。問題ないです」と平静を装ったが、報道陣から「骨の痛みは?」と質問が飛ぶと、短い沈黙を挟んで「まあ、頑張ります」と声を絞り出すのがやっとだった。
交代直後に日本協会から打撲と発表された。ただ、直行した病院での診断となると、クラブ関係者は一様に口をつぐむ。骨折の疑いも捨てきれないが、千葉の昼田GMは「うちのトレーナーは骨折はしていないという連絡を受けている。ただ、あまり痛がらない男が痛がっている。あした協会のドクターが判断するでしょう」と状況を説明。1日の日本代表の集合に巻も出向くが、プレーの可否は日本協会の判断に委ねる考えを示した。
巻は岡田ジャパンの初陣となった1月26日のチリ戦から2戦連続で先発2トップに抜てきされた。得点こそないものの、1メートル84の高さと、他の選手の得点機会を演出する体を張ったプレーには、岡田監督も高い評価を与えている。真剣勝負のW杯3次予選を目前に控えて舞い込んだアクシデント。離脱となれば巻本人だけでなく、岡田ジャパンにも激痛が走ることになる。
≪ホッ…高原は軽傷≫巻同様、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で負傷交代したFW高原は軽傷で済んだ。この日、初めて浦和のクラブハウスを訪問。「きょうは家探しと休養」と施設のチェックだけにとどめたが、ボスニア戦で負った右太腿打撲については「1日たって、だいぶいい。あすはもっとよくなると思う」と明るい表情。1日から再開する代表の練習参加に問題がないことを強調した。
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