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「ハッカーと画家」の著者が新しいLisp系言語「Arc」を公開

2008/01/30

海上忍

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著名なLispハッカーのPaul Graham氏とRobert Morris氏は30日 (米国時間)、新しいLisp系言語「Arc」をリリースした。ライセンスはArtistic License 2.0を適用、オープンソースソフトウェアとして公開される。

新しいLISP方言「Arc」が公開(画面はMac OS X)

Arcは、Lispの方言に分類されるプログラミング言語。これまで氏のエッセイなどで開発中であることは知られていたが、実行可能な形で公開されたのは初めて。今回のバージョンは、Scheme処理系の一種である「MzScheme」にオーバーラップする形で実装され、データの読み込みや数値計算などの機能はMzSchemeに依存する。ArcについてGraham氏は、未完成だが実用可能なため成果を公開することにした、と記している。

Arcの動作には、LISPの実装系「MzScheme」が必要。開発および動作確認はバージョン352で行われ、最新版のv372では正常に動作しないとのこと。MzScheme v352のバイナリパッケージは、WindowsやMac OS X、Linuxなどのアーキテクチャ別に、PLT Software社のWebサイトで公開されている。

Paul Graham氏は、Lispプログラマにしてスパムフィルタ技術の草創期を作り出した人物。最初のWebベースアプリケーションといわれる「Viaweb」は、氏を中心にCommon Lispで開発されたもので、後にYahoo!に買収され「Yahoo! Store」の原型となった。自身のWebサイトで連載した記事をまとめた「ハッカーと画家」という著作を持つなど、エッセイストとしての活躍も知られている。

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