警視庁、グッドウィルなどを一斉捜索 (1/2ページ)

　人材派遣大手「グッドウィル」（ＧＷ、東京都港区）が、港湾荷役業務への労働者派遣や二重派遣の助長といった違法行為を繰り返していたとして、警視庁保安課は３１日、職業安定法違反（労働者供給事業の禁止）の疑いで、ＧＷ本社など十数カ所の捜索に入った。

　ＧＷをめぐる違法派遣問題は刑事事件に発展した。

　家宅捜索の対象はＧＷ本社や新宿第五オフィス（新宿区）などの各支店のほか、派遣された労働者を二重に派遣していた「東和リース」（港区）など約１０カ所に及ぶ。

　調べによると、貨物の検査などを行う東和リースは平成１７年２月から１９年６月にかけて、ＧＷの新宿支店など２支店から派遣された労働者延べ２９人を、港湾荷役業務を担う別の会社に送り込む二重派遣を行っていた疑いが持たれている。二重派遣は職業安定法に抵触し、港湾業務への労働者派遣は労働者派遣法で禁止されている。

　厚労省は今月１１日、違法な二重派遣を行っていたとして、東和リースを職業安定法違反罪で警視庁に刑事告発していた。