毎月、季節やそのときどきで問題になる防災にまつわる事柄をテーマにしてお届けします。
東京消防庁  広報テーマ(2月号)
テーマ1 救える命を救おう
テーマ2 住宅火災から高齢者などの災害時要援護者を守ろう
東京消防庁広報テーマ(2月号)テーマ2

テーマ2

住宅火災から高齢者などの災害時要援護者を守ろう

3 防炎製品など住宅用防災機器の普及促進 

エ 住宅用防災機器…住宅用消火器・エアゾール式簡易消火具・住宅用自動消火装置・住宅用スプリンクラー設備

住宅用消火器

 住宅用消火器は粉末消火器と強化液消火器の2種類があり、通常の消火器より軽くて小さく、女性やお年寄りなど誰にでも使いやすく、消火器本体の色も黒や白など様々な色があります。
 点検の必要はありませんが、本体に使用期限等が表示されていますので、期限が過ぎた消火器は交換しましょう。また、期限の過ぎた消火器はゴミとして出すことができませんので、必ず購入された業者などに持ち込み、処理を依頼しましょう(有料)。

住宅用消火器:絵表示  消火性能として適応する火災は次のように絵表示がされています。

エアゾール式簡易消火具

 エアゾール式簡易消火具はスプレー式のワンプッシュタイプで、殺虫剤の容器とほぼ同じような形をしており、中には消火薬剤が入っていて、片手で手軽に素早く使用することができます。天ぷら油や石油ストーブの火災、紙くずやカーテンなどの火災の初期の段階に有効に使え、消火できるものが絵で表示されています。
 本体に品質保障期間の終了年月が表示されていますので、その年月が過ぎたら買い替えなどが必要です。

住宅用自動消火装置

 住宅用自動消火装置は、熱を感知すると消火用の薬剤を自動的に放出して火を消す装置です。水で消火するスプリンクラーと違い、天ぷら油の火災にも効果があります。給水用の配管が不要のため、既存の住宅にも簡単に設置することができます。居室の壁や天井に設置するタイプと、天ぷら油火災に備えてレンジフードなどに設置するタイプがあります。
 装置の形状は、感知部・放出口・薬剤の貯蔵容器が一体型のものと、放出口と貯蔵容器を導管でつないだ分離型があります。

住宅用スプリンクラー設備

 住宅用スプリンクラー設備は、火災が発生すると熱などを感知して、自動的にスプリンクラーヘッドから散水を開始して消火を行い、同時に警報ブザーも鳴らし火災の発生を知らせます。
 このシステムは右の図のように水道管とスプリンクラーヘッドが直結していて、この水を利用して消火をします。

水道直結式住宅用スプリンクラーのシステム例
水道直結式住宅用スプリンクラーのシステム例

住宅用自動消火装置の作動により大事に至らなかった事例

ガスボンベが誤って過熱され破裂し火災となる。

〔概 要〕

 共同住宅のミニキッチンの電気クッキングヒータに体が接触し誤ってスイッチが入り、電気こんろの上に置いてあった簡易型カセットコンロのボンベが過熱され破裂し火災に至った。
ミニキッチンに設置されていた住宅用自動消火装置(粉末)が作動したため、ぼや火災で済んだ。

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4 火災安全システム等の設置促進について

 高齢者や障害者を対象として、火災による犠牲者を防ぐため、東京都、区市町村及び東京消防庁では火災安全システム事業を実施しています。このシステムは、専用通報機と住宅用火災警報器を接続し、火災信号を自動的に東京消防庁に通報するものです。詳細については、区市町村の高齢者及び障害者福祉担当課または福祉事務所にお問い合わせください。
 区市町村によっては、住宅用火災警報器、自動消火装置及びガス安全システムの単独での給付事業を実施している場合がありますので、同様に区市町村の窓口にお問い合わせください。
 火災安全システムの概要については、次のイラストのとおりです。

イラスト:火災安全システムの概要

利用できる方

 おおむね65歳以上の一人暮らし、又はお年寄りどうしの世帯の方で、心身機能の低下や居住環境などから、防火的配慮が必要な方
 18歳以上で身体が不自由で、障害の程度が重く、緊急時の対応が困難な方

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