毎月、季節やそのときどきで問題になる防災にまつわる事柄をテーマにしてお届けします。
東京消防庁  広報テーマ(2月号)
テーマ1 救える命を救おう
テーマ2 住宅火災から高齢者などの災害時要援護者を守ろう

2 救急車の適正な利用について

 救急車の出場が増えると、次の救急要請に対応する救急車が不足し、現場への到着が遅れます。救急車の到着が遅れると、生死にかかわる傷病者の「救える命」が救えなくなる可能性があります。救急車は、真に緊急性のあるときにご利用いただくものです。
 救急車は都民の皆さん共有の財産であり、お互いに適正に利用していただくことが大切です。

ア 救急搬送トリアージの試行について

(ア) 背景・経過等

 救急出場件数の増加傾向に伴い、救急車の現場到着時間も延伸しており、救命効果への影響が懸念されています。こうした救急需要対策の一環として救急搬送トリアージ制度に関し、平成17年度に消防総監の諮問機関である救急業務懇話会に諮問した結果、平成18年3月の答申において、救急現場における緊急度、重症度に応じたトリアージ制度導入の必要性や方向性が示されました。この答申に基づき、東京都メディカルコントロール協議会と連携し、救急現場において、出場した救急隊の容態観察により、明らかに緊急性がなく、救急車による搬送の要否が判断できる基準の策定について検討した結果、検証を経て救急搬送トリアージシートが作成されました。当該シートを用い、救急搬送トリアージ制度の試行を開始しました。

(イ) 試行の概要

a 開始時期

救急相談センターの運用開始に合わせ、平成19年6月1日から試行を開始しました。

b 対応要領

救急搬送トリアージ基準により、緊急性が認められないと判断された事案については、自己通院を促し傷病者の同意を前提に不搬送とすることで、早期の再出場体制を確保します。

図1 救急搬送トリアージ試行の概要

図1 救急搬送トリアージ試行の概要

コンテンツ一覧に戻る

東京消防庁広報テーマ(2月号)テーマ1
Copyright (C) 2008 Tokyo Fire Department.All Rights Reserved.