セト電子工業(射水市)は、携帯電話のデータ通信網を活用して災害情報をLED表示
板に配信するシステムを開発した。停電などで企業内のネットワークに障害が発生した場
合にも、電池での表示板の作動を可能にし、非常時の迅速な避難活動を支援する。
開発したシステムは、NTTドコモの「FOMA」やKDDIauの「CDMA1X」
の通信網を用い、導入先企業に設置した表示板に情報を配信する仕組み。危機管理情報配
信サービスのレスキューナウ(東京)が発信する災害情報のほか、顧客企業の社内向け伝
達事項を、パソコンや携帯電話のメール機能を使って表示できる。
セト電子工業はこれまで、列車の運行状況を表示するシステムを首都圏のJRや大手私
鉄に納入している。この技術を応用して今回開発したシステムは、災害時に目に見える情
報を提供することで人々の混乱を防ぐ効果もあることから、駅や空港をはじめ、避難所と
なる公共施設などへの設置に向けて拡販を進める。