妻は結婚前まで看護師だった。なので子供が病気の時も、急いで病院に連れて行くべきかどうかの見極めがある程度できる。
見極めには知識と経験が必要なので新米の親には難しい。昔はこの見極めを祖父母が担っていた。核家族化や情報化社会の進展で親の不安ばかりが増加し、安心を求めて病院に走るケースが増えた。その結果、小児科医の負担も増大し、県立島原病院でも小児科が休診することになった。
再開に向けて調整が進められているが、小児科医を燃え尽きさせない努力を私たち一人一人や社会がしなければならない。
安易に急診に頼らない。「子供が病気なので遅れます」と言いやすい職場にする。ネットや電話で緊急度を判断できる窓口を設ける。病院任せにするだけでは、限界がある。【山崎太郎】
〔長崎版〕
毎日新聞 2008年1月31日