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中国がアジア版国連構想(下)

海南島に事務局

◆平和のハト戦略

 中国科学院は構想について、今後20-50年間に中国が近代化、国際化を図るための外交・経済協力戦略である「平和のハト戦略」の一環だと説明している。同戦略は世界の各地域の関係強化と国際紛争に対する積極的介入を通じ、国際秩序の主導権を米国中心の一極体制から多極体制に転換することが狙いで、胡錦濤政権が掲げる「和諧社会(調和社会)」という理念の延長線上にある。

 中国科学院は平和のハトの頭が国連、胴体の前部が博鰲フォーラムとACDを基礎として組織するアジア国家連合、翼がアジア太平洋経済協力会議(APEC)とアジア欧州会議(ASEM)を格上げしたアジア欧州経済協力体、胴体の後部が南米、アフリカ、オセアニアに当たるとしている。

◆全方位外交を進める中国

 中国は最近、各国との関係改善と協力に向けた全方位外交を活発に繰り広げ、「平和のハト戦略」を実践している。昨年末には福田康夫首相の訪中を契機に日本と蜜月関係を構築したほか、年明けには国境紛争で30年間にわたり関係が冷え込んでいたインドのシン首相を中国に招いた。さらに、チベットの精神的指導者ダライ・ラマをめぐる問題で悪化していたドイツとの関係でも和解を模索している。

北京=李明振(イ・ミョンジン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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