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【ゆうゆうLife】低学年 放課後の居場所(1)マンモス学童、すし詰めでイライラ (1/3ページ)
■すし詰めでイライラ
保育園時代は安全が確保されていたのに、子供が小学校に上がったとたん、放課後の居場所に困る−。共働き家庭は仕事と子育てが両立できない「小1の壁」に突き当たります。子供たちの放課後の居場所「学童保育」は質もまちまちで、狭いスペースに子供がすし詰め状態のところも。特に、1人で過ごさせるには心もとない低学年の子を持つ親にとって、子供が授業後、安全に過ごせる場所の確保は急務になっています。4回にわたり考えます。(清水麻子)
「ただいま」。さいたま市にある民間学童保育「三橋小学童保育の会あすなろクラブ」。冬休みを間近に控えたある日、学校を終えた子供たちが続々と集まってきた。
1年生から6年生まで95人が登録する“マンモス学童”。築30年の古い病院寮を改造して作られた1階約260平方メートルは、10分ほどで子供たちに埋め尽くされた。
民間施設としては広いが、常時60〜70人がいるので、昼食時などは満員電車並みの人口密度。少し動くと、隣の子供と肩がぶつかり合う。「うざったい」「死ね」と、乱暴な叫び声も飛び交う。
指導員の小沢明子さんは「劣悪な環境で、子供はいらいらしています。ケンカ、ぶつかりあいはしょっちゅうです」と打ち明ける。
指導員は、正規職員とパートをあわせ、日に6人体制で子供をみるが、目が行き届かない。子供同士のトラブルに気がつかず、後で親から指摘されて初めて分かったこともあったという。