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「死ぬかと思った」入院中も手足に震え 中国製ギョーザ問題 (1/2ページ)
「ギョーザは苦かった」「死ぬかと思った」。中国製の冷凍ギョーザを食べて薬物中毒に陥った兵庫県高砂市の自営業の男性(51)ら3人は、一家だんらんの食卓を襲った悪夢をこう振り返った。各地で健康被害を訴える人が続出、次々と検出される殺虫剤成分。スーパーの店頭から商品が次々と撤去されたが、「怖い。何を信じていいのか分からない」と、中国食品への消費者の不安と不信は一気に高まった。
昨年末に近くのスーパーで購入したギョーザを3人が食べたのは今月5日の夕食。初めに異変が表れたのは高校3年生の二男(18)。食べて数十秒でいすから崩れ落ちた。体が震え、吐いた。病院へ到着直後、意識を失い、気がつくとベッドの上だった。
二男はギョーザを「苦い」と感じた。しかし、ニンニクの代わりにハーブを使ったという包装紙の説明に納得し、食べ続けた。「目に見えるものなら対処できるけど…」と困惑を隠さない。
妻(47)は味に違和感を覚え、吐き出した。病院で体調が急変。のどの周囲がしびれ、体から力が抜け、涙がぼろぼろとこぼれた。「調理中に自分の手に何か悪いものがついていたんじゃないか」と自分を疑ったが、日本ではほとんど流通していない農薬と聞かされた。
3人は10日間から2週間入院を余儀なくされた。「無事だったからよかったけれど、食べ物の怖さが身に染みた。消費者の口に入る輸入品の中身をきちんと調べる仕組みができたらいいのに」と妻。もう冷凍食品は買いたくないという。
昨年12月末に販売したギョーザで女性2人が被害に遭った「ちばコープ花見川」(千葉市花見川区)。同区の主婦、越後谷万智子さん(42)は「コープを信頼していたのに。何を信じていいのか分からない」と不安を隠さない。「中国産は買わないようにしている」と言いきる子連れの女性客も。
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