福島放送局

2008年1月30日 15時35分更新

南会津病院の産婦人科休診へ


南会津地方で唯一の産婦人科の医療施設となっている南会津町の県立南会津病院が、常勤の医師の退職により、ことしの3月末にいったん産婦人科を休診する見通しになりました。
病院では早急に後任の医師を探し、産婦人科を再開させる方針です。

県立南会津病院の産婦人科には現在2人の常勤医師がいますが、いずれも「一身上の都合」を理由にことし3月限りで退職することを申し出たということです。
病院側では福島県立医科大学に後任の医師を派遣するよう求めていますが、現時点で確保の見通しが立たないということです。
このため病院は、出産への対応を来月29日まで、産婦人科の診療は3月28日までとし、3月29日からは休診にするとして、院内に通知文を張り出して知らせています。
南会津病院では、平成18年度は142件の出産があり、平成19年度も先月末までに113件の出産を担当したということですが、南会津町、只見町、下郷町、それに檜枝岐村の3町1村からなる医療区域にはほかに産婦人科の医療施設はありません。
このため病院側では医師の確保に向けて県に協力を要請し、県側も対応を検討しています。
これについて福島県の茂田士郎病院事業管理者は、「県の医療政策上、南会津地方の産婦人科の医師をゼロにすることはできない。当面の間、休診となってしまうかも知れないが、すぐに再開できるよう全力で医師の確保に取り組んでいきたい」と話しています。