朝まで呑んだ昼下がり。
集合場所である浅草のサラリーマンにアゴをドツかれての波乱の幕開け。
列車はゴトゴト、一路群馬へ。
会場に入るやいなやマネージャーの織田君の湘南の風が面白い事が発覚。
急遽、開演に先立ちまして織田君による『睡蓮歌』斉唱。
舞台袖爆笑、客席失笑の中、僕は舞台へ飛び出していったわけだ。
開始早々、最前列のお客が酔っ払って「ワーワー」言ってやがって、一度注意をしたものの、まだ「ワーワー」言いやがったから、「出て行けボケ」とキレたんです。
もちろん会場はピリリとしたんだけど、それでもやっぱり今日の為にお金を貯めた高校生だとか、なんとか時間を作ってくれたサラリーマンがいるわけで・・それを考えるとやっぱり許せないから、酔っ払いは粘っていたんだけど、「早よ出て行け、ドアホ」と強引に退場させた。
もちろんのことシラけてしまった会場をもう一度なんとか盛り上げようと喋る、喋る。
そして追い討ちをかけるように赤ん坊が泣き出す。
いや、赤ん坊には何の罪もない。ただ、赤ん坊が泣き出す事は考えうるワケだから、やはりお笑いのライブに連れて来てはダメなんだよ。周りに対して何も優しくない。
僕はそういう人の神経は疑うので、もちろん帰らした。
短期間でお客を数人帰らしたわけだが、僕はソレを望んだし、今日を楽しみにしていた人もきっとソレを望んでいたと思う。
酔っ払いと赤ん坊親子が出て行った会場は、それが良い方向に転んで、なんだか一体感が生まれて、とても盛り上がった。
あとは1時間半、ひたすら喋った。
終演後、呑み屋に転がり込む。
デビュー当時はイケイケ(死後か?)で、それこそ地方に行こうもんなら夜はセックスだった。
今は残念ながら、僕の前にはメガネをかけた糞ハゲチンポ作家が一匹、なんだかわかんないけどニヤニヤしてやがる。気を利かしてオッパイでも付けとけクソッタレ。
アイドルで誰がカワイイかのどうしようもない論争をしていたら、隣の席に座っていた男の人が話しかけてきて「僕、デリヘルの社長なんです」と会心の一撃。
ありがとう神様、本当にありがとう。
なんだかデリヘル嬢と吞む嬉しい流れになって、そしてなんだか流れで恋話。
群馬の夜にデリヘル嬢と恋話をしている自分があまりにもおかしくて、とても楽しい。
デリヘル嬢と朝まで呑んで、収録があるので、朝一の列車で東京へ帰っている車中。
この列車は浅草に着くんだけど、波乱続きの一日だし、どうせなら「もう一度サラリーマンにアゴをドツかれないかな」そんな期待を抱いている。
ゴトゴト、ゴトゴト・・
TVの仕事へ向かって列車が走ります。