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研修医98人が違法アルバイト 阪大・神大など26病院

2008年01月30日

 大阪、兵庫両府県の大学病院など26の医療機関で、少なくとも98人の臨床研修医が医師法に反してアルバイトをしていたことが、厚生労働省近畿厚生局の調査でわかった。04年度に始まった新臨床研修制度は、研修医が別の病院でアルバイトするのを禁じており、同厚生局は他県にも対象者がいるとみて、近畿2府4県と福井県の臨床研修病院に直接、調査を依頼した。今後、補助金の返還などを検討する方針。

 同厚生局によると、両府県からの報告で07年中のアルバイトが判明したのは、大阪府内が大阪大付属病院など23病院の86人、兵庫県内が神戸大付属病院など3病院の12人。ただ、大阪大付属病院は「当初、10人と報告したが、再調査で新たに1人増えて11人となった」としている。

 中には1人で68回もアルバイトをした研修医もいた。1回の当直や日直で2万〜10万円を受け取っていたという。

 新臨床研修制度では、医師は免許取得後の2年以上、病院で研修を受けることが義務づけられ、アルバイトは禁止されている。研修医に一定額の収入を保証するため、臨床研修病院に対し、国から補助金が出される。

 大阪府が昨年11月、病院への立ち入り検査で15人の違法アルバイトを確認し、近畿厚生局に通報した。40人の研修医のうち14人がアルバイトをしていた大阪市立総合医療センターの担当者は「このようなことがないよう、再発防止に力を入れたい」と話した。

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