【北京29日共同】中国の少数民族が使用する言語のうち、64言語が使用人口の減少によって消滅の危機に直面していることが、中国社会科学院の孫宏開研究員ら複数の言語学者らの研究で分かった。新京報など中国各紙が29日までに伝えた。
中国国内では現在、56民族が129の言語を使用しているとされるが、中国語の標準語の普及で半数近くの少数民族言語が後世に継承されていないことになる。
研究結果によると、消滅の危機にある64言語のうち、21言語が最も危機的状況の「すでに消滅寸前」に分類される。
孫研究員らが最近出版した「中国の言語」(商務印書館)によると、中国南部貴州省などに住む少数民族、ムーラオ族の言語を今も話すのは2人だけで、いずれも80歳以上。
雲南省のミャンマー国境付近に住むアチャン族や黒竜江省に住むホジェン族、チベット自治区南東部に住むロッパ族の一部言語の使用人口は、いずれも100人以下に減少しているという。