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... 消防署適正配置を　岡山市Ｂ―１区に本署なし　４区割りで新たな課題

01/29-12:15--消防署適正配置を　岡山市Ｂ―１区に本署なし　４区割りで新たな課題

　０９年４月の政令市移行を目指す岡山市で、４区割りによって、消防署・出張所の適正配置に新たな課題が急浮上してきた。現在、同市野殿西町で「西消防署・消防防災センター」（仮称、以下、西消防署）の建設が進んでいるが、この立地が決まったのは区割り問題の決着よりはるか以前。区ごとでみると現在、「Ｂ―１区」（仮称）には本署がないなど、市消防局は抜本的な対応に迫られている。 　同市発注では初の免震構造で、昨年８月の一般競争入札では参加業者が基準に達せずやり直しになったことでも話題になった西消防署。 　敷地面積は３５８０平方メートルで、建物は庁舎棟が鉄骨鉄筋５階（延べ床面積４１４８平方メートル）、訓練棟が鉄骨２階（同２３０平方メートル）の規模。８億９１８０万円で落札されて工事が進められており、完成は０８年度中の予定。管轄区域はまだ未定で、政令市とは関係なく、もともと見直しが必要だった。 　そうした中で昨年末、政令市移行後の区割り問題が４区で決着。適正配置の検討に新たな要素が加わった。 　建設中の西消防署は「Ａ区」（同）の区域にあり、同区では中消防署、北消防署と合わせ本署は３カ所。「Ｂ―２区」（同）には西大寺消防署、「Ｃ区」（同）には南消防署が各１カ所ある。 　しかし、旭川以東の分区で誕生した「Ｂー１区」（同）には現段階で本署がなく、二つの出張所があるだけ。しかも、旭東出張所は中消防署、竜操出張所は北消防署と管轄が分かれている。 　各行政区に本署を置くのは、法的には必置でないが、先例市では「基本的には各行政区に本署があり、区域が広い所は複数ある」（消防企画総務課） 　そこで問題となるのは、「Ｂ―１区」にどのような形で本署を設置するかという点だ。 　最近の標準的な規模で本署を新築すると、敷地は３千平方メートル以上必要で、車両は９〜１０台。土地代を除いても、建物や装備などで設置費は「西消防署と同規模ならざっと２０億円」（同）。人員は６０〜７０人の配置が必要という。 　厳しい財政状況の中、新築が適当かどうかという論点もあり、既存の出張所を格上げして本署にするなど「さまざまな選択肢を考えないといけない」（同） 　敷地面積をみると、旭東出張所は６６１平方メートル、竜操出張所は１７７０平方メートルで、格上げして本署にするなら、用地の拡張が必要となる可能性がある。その一方、昭和３０〜４０年代に建設された中、北、西大寺消防署では、敷地が４２３〜１５８０平方メートルにとどまっており、地域バランスの問題も出てきそう。 　このほか、従来とは違う分け方での管轄区域の再編が必要となり「行政区の区割りに即した適正配置に見直しをしないといけない」（同）。 　政令市移行に向け市消防局は、こうした課題の検討に着手したばかりで、条例改正案の提出時期は、まだ全く未定。ただ現在の消防、救急は、管轄区域に関係なく、一番近くにいる車両が現場へ向かう態勢になっており「区が分かれても、消防力が低下することは一切ない」（同）と強調している。