記事一覧選択画面に戻る

道立紋別病院の消化器内科、医師2人体制は確保へ〜外来は縮小、救急も困難に
(1月29日付け)
 深刻な医師不足問題に喘ぐ道立紋別病院(及川郁雄院長)で、消化器内科の常勤医師3人のうち2人が3月末で退職することになり、同病院では後任医師を探していたが、28日に札幌医科大学から医師派遣について前向きな回答が得られ、4月から同科の常勤医は2人体制で運営する見通しになった。医師派遣のめどが立たなければ、最悪、消化器内科の入院休止も予想されていただけに、病院関係者らも、やや安堵の表情を見せている。ただ、同じ内科の循環器科では3月末で退職する2人の常勤医師の後任が未だ決まっておらず、今後も厳しい運営を迫られそうだ。
 内科の常勤医は循環器科に2人、消化器科に3人の5人体制で運営している。消化器科は3月末で2人が退職する予定で、残る1人も秋には退職する意向だという。仮に3人とも後任が見つからず、さらに循環器も後任医師が不在のままであれば、内科全体が閉鎖という総合病院としては致命的な事態に陥るところだった。
 病院関係者らが医師確保に奔走していたところで、道立紋別病院によると、消化器科は秋に退職する1人の医師の後任枠も含めて、常勤医が複数体制で運営される方向で固まる見通しだという。これにより、消化器内科の入院と外来は維持される。
 ただ、従来よりも常勤医が少ないことには変わらず、今後は外来患者の診察が縮小になることも予想されるという。
 現在、道立紋別病院の常勤医は12人体制だが、4月からは、今回、医師派遣のメドが立った分を含めても、常勤医師の数は1ケタ台に落ち込む。特に内科の医師が不足していることもあり、夜間救急の対応が困難になることが予想されている。

記事一覧選択画面に戻る

(C)株式会社 北海民友新聞社 1998-2008