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iPhoneの4分の1はハックされている――アナリストが推定

Appleから出荷された後「行方不明」になっているiPhoneは約145万台。うち約100万台はAT&T以外のネットワークで使えるよう「ロック解除」されたとアナリストは分析している。（ロイター）

　米AppleのiPhone購入者の4分の1以上は、米国のiPhone独占対応キャリアであるAT&T以外のネットワークで同製品を利用している。この「驚くべき」数字は同社のビジネスモデルにプレッシャーを与えるだろうと、アナリストが1月28日に指摘した。

　Bernstein Researchのアナリスト、トニー・サッコナギ氏は、iPhoneの販売台数に関するAppleとAT&Tの発表を分析した結果、2007年末の時点で約145万台が「行方不明」であることが分かったと語る。

　約48万台はAT&Tが在庫として抱えていると考えられ、残る約100万台（総販売台数の27％）はAT&T以外のネットワークでも動くように「ロック解除」されたと同氏は言う。

　Apple幹部は先週、ロック解除された台数は「多い」と語ったが、推定数を明らかにすることは避けた。ほとんどのアナリストは、ロック解除されたiPhoneの割合は20％を下回ると推測している。

　AppleとAT&Tの広報担当者はコメントを控えた。

　ロック解除された台数が比較的多いことは、Appleにとって懸念事項だ。同社はAT&TのiPhone向けサービス料金の一部を受け取っているからだ。このサービスはキャリアの利益率が高く、Appleの業績に対する楽観論を盛り上げてきた。

　サッコナギ氏によると、例えばAppleが「2008会計年度（9月末締め）に1000万台のiPhoneを販売する」という目標を達成したが、そのうち30％に関してキャリアからの支払いがなかった場合、売上高は5億ドル、1株利益は37セントと予想を下回ることになる。

　Appleがロック解除された端末を取り締まれば、高い利益率は維持できるだろうが、販売目標を達成できない可能性がある。だがロック解除を許せば、利益率は低下し、ほかのキャリアと同様の売り上げ分配契約を結ぶのが難しくなるだろう。

　「金銭的な影響を別にしても、ロック解除されたiPhoneが広まれば、Appleにとって大いに戦略的なジレンマになると確信している」（サッコナギ氏）

　Apple株は1月28日、前日と変わらず130.01ドルで引けた。同社株は過去1カ月間で、消費者支出に対する懸念と、一部アナリストが今年のAppleのラインアップにはマストな製品がないと指摘したことを受けて、35％値を下げた。

[サンフランシスコ　29日　ロイター]