厚生労働省は西脇市立西脇病院(西脇市)など県内の3病院について、がん医療で中心的役割を担う「地域がん診療連携拠点病院」に指定することを決めた。これにより、県内の2次医療圏10圏域のうち、拠点病院がなかった北播磨と丹波の両空白地帯が解消されることになった。
新たに指定されるのは西脇病院と兵庫医科大病院(西宮市)、県立柏原病院(丹波市)。07年10月に県が厚労省に推薦し、1月17日の同省検討会で承認された。2月にも厚労相が正式に指定する。
同省は都道府県単位でがん医療の中心となる施設を「都道府県がん診療連携拠点病院」に指定し、全国の2次医療圏に1カ所程度ずつ地域拠点病院を整備している。
各病院は手術や抗がん剤、放射線を組み合わせた治療を実施する他、患者の肉体的、精神的な苦痛を和らげる緩和ケアチームを置く。がん治療の研修会や患者の退院計画作成などで、地域の医師とも連携を取る。
県内では07年1月、県立がんセンター(明石市)が都道府県拠点病院に、神戸大医学部付属病院など9病院が地域拠点病院に指定された。
県疾病対策課は「今回の決定で、地域格差なしにがん診療が受けられるようになる。各施設がうまく情報交換できるよう県も協力したい」と話している。【四谷寛】
〔神戸版〕
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■県内のがん診療連携拠点病院
神戸大医学部付属病院 (神戸市)
神戸市立医療センター中央市民病院( 〃 )
関西労災病院 (尼崎市)
近畿中央病院 (伊丹市)
県立がんセンター (明石市)
姫路赤十字病院 (姫路市)
姫路医療センター ( 〃 )
赤穂市民病院 (赤穂市)
豊岡病院 (豊岡市)
県立淡路病院 (洲本市)
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新たに指定される3病院
兵庫医科大病院 (西宮市)
西脇市立西脇病院 (西脇市)
県立柏原病院 (丹波市)
毎日新聞 2008年1月29日