橋下氏、３０日から予算協議　府債発行ゼロの実現焦点

　大阪府知事に初当選したタレントで弁護士の橋下徹氏（３８）は、就任に先立ち３０日から府の担当者と予算や政策について、実務的な協議を開始する。

　橋下氏は危機的な府財政の立て直しのため「府債発行ゼロ」を掲げており、２００８年度予算でどこまで反映させられるかが焦点だ。

　協議は２月末から始まる府議会の０８年度予算案審議に向けた準備が目的。府は知事選前に最低限の必要経費だけを計上した「骨格予算」を組んでおり、橋下氏の意向を受けて修正する方針だ。

　ただ府債残高は約５兆円に上っており、橋下氏は「収入に見合った予算を組むのが解決」として府債発行を原則認めない考え。

　府側は人件費や義務的経費など削れない部分もあり「いきなり府債をゼロにすると予算は組めない」（予算担当者）と困惑しており「どこまで理解が得られるか」と不安を隠さない。