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マック訴訟で原告「もっと早く判決が出ていれば」
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「同じ境遇で働いている人にも、いい影響が出てくれば」−。日本マクドナルドの直営店店長が未払い残業代などの支払いを求めていた訴訟で、勝訴した原告の高野広志さん(46)が28日午前、東京・霞が関の厚生労働省で記者会見し、今後の労働環境の改善に期待を示した。
高野さんは「多くの同僚店長はサービス残業をやっている。これからは実際の残業時間を大手を振って主張してほしい」と強調。「提訴からの2年間で、店長が突然死したケースもあった。もっと早く判決が出ていれば、そういう悲しい話はなかったんじゃないか」とおえつを漏らした。
原告弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士は、裁判の影響について「ファストフード店や飲食業界だけではなく、全国規模で展開する企業で働く店長に与える影響は非常に大きいと思う」と話した。
また会見に同席した高野さんの妻、邦子さん(46)は「裁判を起こしてよかった。過労で死んでからでは遅い。命があるうちに、勇気を持って他の人も立ち上がってほしい」と訴えた。